AXIS 145号 5月1日発売

カバーインタビュー「廣村正彰(グラフィックデザイナー)
コマーシャルやポスター、パッケージデザインをはじめ、CIやブランディング、建築におけるサイン計画や工業製品のインターフェースデザインまで手がける廣村正彰氏。2009年11月には「字とは何か」を科学的に分析し、ビジュアルと文章でわかりやすく解説した『字本 JI BORN』を刊行するなど、活動はさらに多岐に広がっている。現在、約30のプロジェクトが進行しているという氏に聞いた。

特集 「ブレークスルー・イン・プロダクトデザイン」
ここで紹介するのは、プロダクトデザインにおいて、現状を打破し未来へとつながる“ブレークスルー”となるであろう事例の数々。コンセプト、テクノロジー、マテリアル、あるいは全く新しい分野のプロダクトなど、ただのイノベーションではない、未来への突破口となるものだ。

オピニオン「アーサー・ビナード(詩人)」
来日して20年。日本、そして日本語の世界に浸り、数々の作品を世に送り出してきた詩人、アーサー・ビナード氏。詩に止まらず、エッセイや絵本、翻訳、ラジオ・パーソナリティなど活動は多岐にわたる。そして、常にユーモアを忘れない、機知に富んだ、ときに痛烈な氏の言葉は、われわれ日本人が忘れている、あるいは目をそらしている事象を面前に提示してくれる。東京・浜松町の文化放送に番組終了後のビナード氏を訪ねた。

匠のかたち「鬘(かつら)」
2010年4月の興行をもって改築となった歌舞伎座。「さよなら公演」は、豪華な顔ぶれによる演目で、ひときわ注目を集めた。華やかな舞台に、なくてはならないのが鬘である。1つ1つ役と役者に合わせた誂えで、鬘師が形をつくり、床山が仕上げる。全国の公演日程を睨みながらの慌ただしい仕事だが、髪の毛1本で、役者の表現の世界を支えている。

トピックス「wowによる、映像という名のビジュアルコミュニケーションデザイン」
国内外での先鋭的なインスタレーション作品で注目を集めるビジュアルデザインスタジオ、WOW(ワウ)。電子デバイスのインターフェース開発から空間構成まで、領域横断的な活動を横断し、映像が持つコミュニケーションの可能性を拡張し続ける。同社のクリエイティブディレクター於保浩介と、アートディレクター鹿野 護に話を聞いた。

トピックス「アイスランドデザインの現在」
北欧デザインが世界的にブランドとして定着している今、アイスランドがその1プレーヤーとして北欧デザイン地図に存在感を現わしつつある。2008年の経済破綻を経て、クリエイターの状況はどう変わったのか? 3月17〜21日に開催されたイベント「デザインマーチ」を中心に、この国のデザインの姿を探ってみた。

その他トピックス
●ワールド スペース クリエイターズ アワード 2010
●ソニー「モノリシックデザイン」という名のコンセプト
●進化するレーシングカーデザイン シカゴオートショー2010より
●南アフリカ・デザインインダバ2010
●AXISギャラリー卒業制作展・学外展レポート

その他連載
●ジェームズ・ダイソンの法則「マテリアル」
●本づくし・書評「井上雅弘/飯村和道/伊東史子/深澤直人」
●モラルの土木「共生の強制」
●優しき生の耕人たち「21世紀の図書館づくり」 など