AXIS 151号は4月30日発売です。

カバーインタビュー:アンソニー・ダン & フィオナ・レイビー(デザイナー)
「コンセプチュアルデザインの醍醐味は、 物事に批判的でありながら人々を楽しませること」。
アンソニー・ダンが、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート デザインインタラクション学科の教授に就任して6年が経つ。従来のデジタルテクノロジーに偏った学科から科学分野にも方向性を広げることで、デザインの新たな側面を引き出そうと試みている。彼らの活動は当初よりアートや科学界から熱い眼差しを集めているものの、デザインという枠組みから見ると、目的が不明確で難解にも映りがちだ。実際、既存のデザイン活動から逸脱していると非難する声も少なくないという。その難解さを解き明かすべく、ダン&レイビーに狙いを聞いた。

特集「デザインのブレークスルー」
ブレークスルーとは、行き詰まった現状を打破し、飛躍的な前進を遂げるということ。ここでは、既存の考え方にとらわれることなく、決して奇をてらうこともなく、課題・問題解決に取り組むデザイン事例を紹介していく。
石上純也インタビュー/フューズプロジェクトとCK12の「フレックスブック」/スタジロドロールの「クアドロール」/京都造形大学の「「美術館大学構想」/グリーンエネルギーのビジネス化を提案する「エネルギー・パイロット」/株式会社ナカダイの産業廃棄物を再び生かすためのリマーケティング など

連載 匠のかたち「茶筒」
その茶筒には、バランスのとれた端正な佇まいと、高い機能性がある。つくっているのは創業1875年(明治8年)、日本で初めて丸缶を考案し、茶筒一筋で歩んできた京都の開化堂だ。蓋を筒の上に置くと、空気を押し出しながら、静かにスーッと下りていく。少しのブレもない精密さであるが、手づくりの好い加減を極めた品でもある。そこに、歴史のなかで培われたノウハウが凝縮していた。

連載 オピニオン:山本博之(マックスレイ 代表取締役社長)
「まず製品ではなくて、環境にあった最適の光を提案する。それが“筋”なんです」。
「デザインがなければ、わが社はとっくになくなっていた」と語るのは、照明メーカー、マックスレイの代表取締役社長、山本博之氏。その言葉どおり、オリジナルプロダクトをはじめ、デザイナーとのコラボレーションやさまざまな展覧会への照明協力など、「デザイン」をキーワードに多様な活動を続けてきた。「光と空間の調和」を一義とし、トレンドに左右されることなく、「自分たちで考え、自分たちで開発する“オリジナルデザイン”にこだわる」という同氏を大阪の本社に訪ねた。

トピックス:建築と家具のあいだ 「小さくて大きな家」展にむけ、建築家・中山英之が語る
4月27日から5月8日まで、建築家・中山英之の作品展「小さくて大きな家」がAXISギャラリーで開かれる。「ガソリンスタンドの屋根は、テーブルみたいな形をしている。テーブルの脇にある本棚は、ビルの形に似ている。それぞれのあいだには、どんな形が隠れているのだろうか」—。展覧会のために用意されたこの中山のテキストを手がかりに、展覧会を読み解くためのヒントを尋ねた。

トピックス:BMWが示す環境とネットワークコネクトとの付き合い方
する大きな課題だ。その一方で、ネットワーキングの技術革新はパソコンや携帯電話だけでなく、クルマにも新たな可能性をもたらそうとしている。エコロジーとネットワーキングを技術の2つの柱に据えるBMWの最新動向を、2月末に開催されたジュネーブショーから報告しよう。

その他連載:
まばたきの記憶 「タニシを釣った友達」
モラルの土木 「捨てる人、拾う人」
本づくし・書評 小島潤一/加藤公敬/深澤直人
クリエイターズワーク&ソウル 中西香菜/アシフ・カーン ほか

その他トピックス:
南アフリカ・デザインインダバ2011
タイ国際家具フェアレポート
1/9の小宇宙 歴史的名車のスクラッチモデルをつくる
AXISギャラリー&シンポジア 卒業制作展レポート ほか