AXIS171号は9月1日発売です。

カバーインタビュー 杉本博司、現代美術作家&etc.
肩書きや立ち位置に縛られることなく、ジャンルを横断して活動するクリエイターが増えている。しかしながら、杉本博司という才能の前では、どんなタレントも霞んで見えてしまうほど、この人のマルチ・ディシプリン振りは際立つ。分野だけではない。現在、過去、未来という時間軸をも軽々と飛び越え、歴史と文明の起源を探求するかのような創作姿勢……。そこに、「今」を表現する多くのヒントがある。

特集 未来の“撮り方”—撮像デバイスがもたらす新たな価値
最新のテクノロジーと新たなコンセプトにより、従来型の撮影機器とは全く違った進化を遂げつつある“新概念の撮像デバイス”。本特集ではそうしたデバイスによる従来にない“撮り方”とビジュアル表現を紹介しつつ、それらがもたらす新たな価値がこれからの社会や生活をどのように変えていくのかを探る。

匠のかたち 新幹線
今から50年前、東京オリンピックの開幕を9日後に控えた1964年10月1日に、東海道新幹線は開業した。時速210キロで駆け抜けた流線形の車体は前衛的で、その後の日本の躍進を予感させるものだった。半世紀を経て、時代の変遷とともに社会は様変わりしたが、新幹線は今も日本の技術と発展の象徴的存在であり続ける。開業用の0系新幹線から、業界では「おでこ」と呼ばれる先頭構体を手がけてきた山口県下松(くだまつ)市の山下工業所を訪れた。そこでは幾人もの職人が、昔と変わらずに金属板と向き合っていた。

オピニオン イーゴリ・レヴィット(ピアニスト)
ロシア生まれでドイツ育ちのピアニスト、イーゴリ・レヴィット。大胆にもデビューアルバムで鍵盤芸術の最高峰とされるベートーヴェンの後期ピアノソナタに挑戦。その結果ドイツのクラシックチャート 1位に駆け上がる旋風を巻き起こした。クラシックの枠にはまらない独自の世界観を持ち、休日不要と精力的な演奏活動を続ける。母校ハノーファー音楽演劇大学の小さなレッスン室にその若き才能を訪ねた。

トピックス ヘザウィック・スタジオ、その成功の理由—ロンドン五輪の聖火台から、最新作のゼイス現代アフリカ美術館まで
今年2月末、南アフリカのデザインインダバにおいて、ケープタウン湾岸の歴史的建造物を「ゼイス現代アフリカ美術館(MOCAA)」にリノベーションするプランが大々的に発表された。オリジナルに大胆に手を加えたトマス・ヘザウィックのデザインに対し、会場の人々は驚きを隠せなかったが、彼の言葉をひとことも聞き漏らすまいとするある種の緊張感にも包まれた。1990年代半ばのデビュー以来、彼がコンスタントに世界中の注目を集めるのはなぜか。その鍵を探るべく、5年ぶりにヘザウィック・スタジオを再訪した。

トピックス 中国独自のスタイルで世界に対峙する孤高の建築家、王澍
2012年2月、建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞が初めて中国本土の建築家の手に渡った。という名を、このときまで知らなかった人も多いのではないだろうか。世界の著名建築家たちの実験場として数多くの巨大で斬新な建造物を産出する国に、それらとは全く趣を異にする中国独自の建築を育んできた彼のこの受賞が、中国の建築界に与えた意義は計り知れない。

トピックス トーヨーキッチンスタイル、100年に向けてー代表取締役社長 渡辺孝雄氏インタビュー[前編]
今年で創業80周年を迎えるトーヨーキッチンスタイル。この9月21日には社名を従来のトーヨーキッチン&リビングからトーヨーキッチンスタイルへと改め、キッチンやインテリアに止まらない、個性溢れる“スタイル”の提案企業として、次の80年に向けてスタートを切る。同社の渡辺孝雄代表取締役社長のインタビューを通して、今号と次号の2回にわたり、トーヨーキッチンスタイルの今までとこれからを展望する。

トピックス 第14回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展ーレム・コールハースによる現代建築の再考
11月23日まで開催中の第14回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展の様相は、有名建築家による新作発表展というよりも、むしろ建築の研究発表会のようだ。総合ディレクター、レム・コールハースが掲げたテーマは「ファンダメンタルズ(根本的なこと)」。その狙いは何だろうか?

その他トピックス
東京ビジネスデザインアワード
デザインの意義を「活動」に探る

その他連載
ザ・プロトタイプ コニカミノルタ「Irodori」
まばたきの記憶 「上と下」 文・スケッチ/鈴木康広
廣村正彰のJunglin’ 「時をカタチにする」
本づくし・書評 長谷川 豊/岡田高幸/須藤玲子
産学連携の正しいやり方 日本大学とタイズ
フロム・ザ・ワールド パリ/ロンドン/ケムニッツ/燕三条
クリエイターズワーク&ソウル エードリアン・ロベーロ/吉田昌広 ほか

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