AXIS173号は12月29日発売です。

カバーインタビュー ティム・ブラウン、IDEO 社長兼CEO
世界的に見て、「デザイン」という分野あるいは機能、役割に関する理解が、昨今大きく変わってきている。そうした流れにおいて、最も大きな役割を果たしているのが、デザインファーム「IDEO」だろう。21世紀に入りIDEO自体も大きな変革を遂げ、多彩な活動によって、デザインの新たな可能性を提示してきた。同社CEOのティム・ブラウン氏にインタビューした。

特集 次世代デザイナー2015
いつの時代でも、デザイナーであるということは、新たなチャレンジを繰り返すということ。そして、数多くいるデザイナーのなかから、個性溢れる創造力を持つ人々だけが、次の時代を牽引していく。ここで紹介する8組は、そんな存在になり得るであろうデザイナーたちである。

匠のかたち 美容鋏
数ある鋏のなかでも、美容鋏はとりわけ働きものだ。美容師や理容師は、客をカットする際、平均でひとり当たりおよそ1,000回鋏を開閉するという。1日10人対応すると、その数は1万回に及ぶ。年間250日営業すると1年で250万回の開閉となる。このような過酷な使用状況においても、鋭い切れ味が長く続くことが求められる。髪の毛はたとえ1本でも引っかかるとクレームの要因にもなり得るため、品質への美容師の眼差しは厳しい。まさにプロフェッショナルのための道具である。

オピニオン 伊藤義人(デンソー デザイン部長)
自分たちのデザインはどうあるべきか? そんな問いかけを続け、議論を尽くすなかでつくり上げられた「デンソーデザインセンス」。デンソーらしく、信頼されるデザインをぶれることなく生み出していくために定められたものだが、それは何ら規定するものではなく、デザイナーを自由な発想と行動へと解き放つものである。同社デザイン部長の伊藤義人氏を訪ねた。

トピックス  デザインシンキングではなくドゥーイングから導くエンパシー(共感)—フィリップス デザインCEO、ショーン・カーニィに尋ねる
オランダのロイヤル フィリップスは、2014年秋に事業の再編成を発表した。創業以来123年続く照明事業の分社化に向け、「ライティングソリューション」と、ヘルケアと家電事業を融合させた「ヘルステック」により特化していくという。フィリップス デザインのCEOショーン・カーニィは、この改革はデザインのイニシアチブによって進められたと語った。

トピックス  ニューディール・デザイン—テクノロジーの恩恵をあらゆる人に届ける
サンフランシスコを拠点にするニューディール・デザインは、探求する姿勢をその名前に込めている。「ニューディール」とは、意訳すれば「時代は変わって、ものごとは新しいやり方で行われることになった」ということ。シリコンバレーという環境でプロダクトをデザインするにあたり、形や機能だけでなく、社会的な責任やインパクトまで含めた「テクノロジーデザイン」を行いたいと考えているのだ。ここ数年、ニューディール・デザインが手がけてきた仕事を見てみよう。

トピックス 長崎県雲仙市刈水地区の再生ーデザイナー城谷耕生による「エコヴィレッジ構想」の実践
長崎県雲仙市小浜町は、島原半島の西側、橘湾に面した温泉街。昨今、温泉街の観光客を含め、この地の刈水地区を訪れる人が増えている。きっかけはデザイナーの城谷耕生と学生たちによる「エコヴィレッジ構想」と城谷が立ち上げた「刈水庵」の存在だ。空き家が目立ち廃れていた地区に多くの人が訪れるだけでなく、周辺地域の人々の暮らしも変わりはじめている。

トピックス  「NEXT QUALITY」を求めてーコクヨデザインアワード2014
ユーザー視点の優れた製品デザインを広く一般から募集して商品化を目指すコンペティション「コクヨデザインアワード」が、12回目の開催を迎えた。2002年に創設されて以来、受賞作品からは「カドケシ」や「Campusノートパラクルノ」といったヒット商品が誕生し、自らのアイデアを世に送り出したいと願う若手デザイナーにとって魅力的なデザインコンペとして定着している。今年も国内外からユニークな提案が集まった。

その他連載
ザ・プロトタイプ いすゞ「ペダルカー」
まばたきの記憶 「日本列島の縁側」  文・スケッチ/鈴木康広
愛のコンティニュアスデザイン S&O DESIGN 清水久和×象印マホービン「魔法瓶」
本づくし・書評 木越由和/和田義行/深澤直人
産学連携の正しいやり方 東京デザイナー学院とベネッセコーポレーション
フロム・ザ・ワールド 金沢/東京/ヴィンタートゥール ほか

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