デザインスタジオ Panter&Tourronによる「Tense」
移動性や流動性のあるグローバルな時代の家具を考える試み

スイス・ローザンヌにベースを置くデザインスタジオ Panter&Tourronが公開した家具のリサーチプロジェクト「Tense」は、移動性や流動性のあるグローバルな時代の生活のあり方を探る試みだ。

新時代のノマドにとって必要な家具とは、簡単に持ち運びできること、道具がいらないこと、張⼒で全体がつながっていること、⼿順が簡単で家のどこでも作れることだそうだ。

⼈類初の建築システムともいえる、⽊や⾻の梁に動物の⽪を張った簡易的な小屋に立ち戻るプロジェクトだ。こうした張力を用いた構造は、⽣活が定住へと移⾏するにつれて耐久性のあるデザインに置き換えられ、テントなどのノマド的な構造物を残すのみとなった。

ヒューマンスケールで、⼿作りの伝統とデジタルによる自由自在さを組み合わせたデザイン。持ち運びだけでなく材料の調達や製造も簡単、大型の機械による加工や造型も不要で、軽量でフラットパックになる設計を施されている。

デジタル技術を用いた職⼈と⼩規模な製造業者が結びつくことによって、材料をローカルで調達しながらも世界規模での利用も可能となる。新しい時代には、こうした柔軟な製造技術が求められているのだ。End