遠藤克彦建築研究所が手がける
アーヴィング・ペン展のセノグラフィー

▲遠藤克彦建築研究所提供

京都市内各所にて「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2022」が2022年5月8日(日)まで行われている。同展では、写真作品のみならず、京都の趣ある歴史的建造物から近現代建築まで、空間が持つアイデンティティーを最大限に活用して作品の世界観を引き立てる展示空間デザイン(セノグラフィーデザイン)を楽しむことができる。

▲遠藤克彦建築研究所提供

建築家の遠藤克彦が率いる遠藤克彦建築研究所は、2019年より同写真祭に参加し、セノグラフィーに携わってきた。今回は京都市美術館 別館にて行われているアメリカ人写真家 アーヴィング・ペン(Irving Penn)の作品展を担当している。

▲遠藤克彦建築研究所提供

そのコンセプトは、「アーヴィング・ペンが写し出そうとした風景を現代に再構築する」。会場となる京都市美術館 別館は、1930年に京都市公会堂東館として建てられたRC造の和風建築物である。現在は展示施設として近代的に改修され、展示室もホワイトキューブとなっている。

▲遠藤克彦建築研究所提供

この漂白された空間において、オリジナルプリントの作品ひとつひとつをきちんと見せながら、ペンが当時見たであろう視点や構図の発見を来館者も感じられるようにすることを目指したという。たとえば、撮影セットに見立てた三角形の壁は、ペンが撮影に用いていたセットから着想を得たそうだ。

▲遠藤克彦建築研究所提供

この空間に入ると、来館者は作品の鑑賞者であり、被写体でもあり、撮影者でもあるという体験をすることになる。こうした視点の横断によって、ペンが見たであろう世界を垣間見ることができるだろう。End

アーヴィング・ペン
Irving Penn: Works 1939–2007. Masterpieces from the MEP Collection

会期
2022年4月9日(土)~5月8日(日)
10:00~17:30(入場は閉館の30分前まで)
会場
京都市美術館 別館
詳細
https://www.kyotographie.jp/exhibitions/2022/irving-penn/

「AXIS」編集部(あくしす・へんしゅうぶ)

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