スペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」は、京阪電車およびOsaka Metro御堂筋線 淀屋橋駅改札前に、「猿田彦珈琲 淀屋橋」（大阪市中央区）を2025年6月23日（月）にオープンした。

同店舗は、淀屋橋駅に新たに建築された複合施設「淀屋橋ステーションワン」の地下1階に入居。店舗設計は建築家の内藤廣が担当し、奈良店、御茶ノ水店に続き3店舗目である。

大阪を代表するビジネス街・淀屋橋の中心でビジネスパーソンや近隣住民、観光客などの幅広い人がくつろげるように、店内には木のやわらかな雰囲気をふんだんに取り入れ、素朴で優しい空間に仕上げられている。

内藤は「大阪の雑踏は東京とは一味違います。人の動きと密度とあの活気に満ちた空気にはいつも圧倒されます。淀屋橋は、川と歴史と現在が混じり合う新しいビジネスセンターとして生まれ変わりつつあります。この只中で、ちょっと休める場所、一息入れて自分を取り戻すような場所、そんな空間をつくれないか、と考えました」と設計のコンセプトを語る。

そのため、できるだけ本物の木を使うため、薄い板を積層・圧着して作られる素材である単板積層材（LVL）を使用。本来であれば、下地として使われるが、内藤には「素朴で、あるがままで、しっかりした材料」に見えたという。そこで、LVLを無垢で取り入れることで店舗のコンセプト素材とした。「シンプルで、カジュアルで、素材の良さを活かし切る、というところでシンクロできると考えたからです。温かく爽やかな空間ができたと思っています」と、内藤は素材への思いを滲ませた。