共創時代におけるデザイナーの役割とは
#MITSUBISHI ELECTRIC #HITACHI

2025年1月、三菱電機はDX推進のための共創拠点「Serendie Street Yokohama(以下、SSY)」を設立した。一方、4年前にDX専門の協創拠点*「Lumada Innovation Hub Tokyo(以下、LIHT)」を設立したのは日立製作所。このふたつの共創拠点を越境し、つなぐ人物がいた。LIHTの立ち上げに関わり、現在はSSYの運営に携わる笠井 嘉だ。そして現在のLIHTは、当時笠井とともに活動した日立製作所の赤司卓也がリードしている。かつて志を同じくし、今は異なる企業のインハウスデザイナーとして交流を続けるふたりが、オープン間もないSSYで、両社それぞれの共創とデザイナーの役割、未来について語る。

共創空間「Serendie Street Yokohama」の交流スペース「YOKOCHO」に立つ、三菱電機の笠井 嘉(右)と日立製作所の赤司卓也(左)。

三菱電機と日立製作所の共創拠点

2025年1月、三菱電機が横浜みなとみらいに設立したSSYは、同社のDX事業を加速させるための新しい共創拠点だ。Serendie(セレンディ)は、異なる領域の機器やシステム、サービスから集約されたデータや知見をつなぐデジタル基盤を指し、これを通じて顧客やパートナー企業と実験・共創を行う。新拠点は約2,500㎡の広いフロアを貫く「ストリート」に沿って大きく4つのエリアに分かれ、カンファレンスやワークショップ、プロトタイピングなど用途に応じて多彩なスペースが用意されている。コーヒースタンドに茶室、配信スタジオ、本格的なバーカウンターを備えたスナック風の遊び心ある空間も。街の広場のようなオープンな雰囲気のなか、さまざまな人々が自由に行き交い、活発に交流している様子を見てとることができる。