ストックホルムの建築家ユニットClaesson Koivisto Rune（クレーソン・コイヴィスト・ルーネ）と、金細工スタジオStudio Blankが協働し、3つのシルバージュエリー「Akin」「Axis」「Aura」を発表した。ストックホルムの職人ギルドHantverkarna Stockholmが主導するデザイナーとクラフトマンの協働プロジェクトで、建築とクラフトの境界を探る試みだ。

デザインを手がけたのは、マーテン・クレーソン、エーロ・コイヴィスト、オラ・ルーネの3名。建築家としての精緻で構築的な感性と、Studio Blankの職人ら（ロージー・ウォリン・ハリス、カリン・ラーション・リデーン、フェリシア・ヴィーデゴード）の繊細な手仕事が融合し、シルバーの質感を際立たせる作品となった。装飾を排し、形と素材そのものの美しさを追求するその佇まいは小さな建築を思わせる。

Akin（リング）

〈Akin〉は、大小ふたつのボウル状のリング。3本の指の下でつなげた構造で、指を動かしても常に平行を保つ。〈Axis〉は、腕そのものを軸に見立てたブレスレット。シルバーの厚みが実質的な重量感を生み、着用者に優雅な身体感覚をもたらす。〈Aura〉は、一枚のシルバーシートを円錐形に成形したネックレス。円錐形の向きを変えることで、4通りの着用方法が可能だ。

Axis（ブレスレット）

Aura（ネックレス）

3作品ともスウェーデンのデザインがもつ簡潔さと抽象性が息づいており、建築的スケールと身体的なスケールが交錯する。