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11時間前
イタリアを代表する量産車ブランド・フィアットの創業125周年記念企画展が、トリノ国立自動車博物館で2025年5月4日まで開催されている。語られているのは自動車ブランドの枠を超えた、社会と文化をデザインした企業の姿である。
トリノ国立自動車博物館の企画展 「125回のフィアット—フィアット像を通じての近代性」の会場。車両は電動コンセプトカー「X1/23」(1974年)。
イタリア文化と産業を駆動した軌跡
Società Anonima Fabbrica Italiana di Automobili–Torino(トリノ–イタリア自動車製造会社)略称FIAT。のちにイタリアを象徴する企業となる、その工場が産声を上げたのは1899年7月11日のことであった。ジョヴァンニ・アニェッリを含む9人の地元名士たちが目指したのは、近隣諸国に比肩する自動車産業、それも量産車製造を、国家統一から40年足らずの自国に実現することだった。