日ポリ化工、オフィス兼ショールーム
湯をめぐらせて、思考する「BATHVERSE」オープン

Photos by Taiki Fukao

奈良県山添村に本社を置くユニットバス専門メーカー 日ポリ化工は、東京オフィス兼ショールーム「BATHVERSE(バスヴァース)」を、東京・品川にて2025年6月10日(火)にオープン。空間デザインはFumihiko Sano Studioが手がけた。インスタレーションの映像は深尾映像研究室、音楽は清川進也、テクニカルディレクションはLUFTZUGが担当した。

Fumihiko Sano Studioによる空間に、深尾映像研究室の映像、清川進也のサウンドが融合するインスタレーション。

映像は、背景に水面、その手前に湯気や人の気配を感じさせるレイヤーが重なるという構成。

1962年創業の同社は、風呂を中心とした水まわり製品の企画・設計から製造・施工までを一貫して手がけるメーカーである。日本初となるオールFRP洗い場付きポータブルユニットバスをはじめとして、ラグジュアリーホテルやレジデンスなどのオーダーメイドユニットバスなどを開発・製造している。

近年は「新しい風呂文化を創る」をビジョンに掲げ、2023年に自社ブランド「SKUNA」をローンチ。2024年には入浴の多様性を体現したカルチャーハブ「THE FLOW」を大阪・御堂筋にオープンした。

紀元前に遡る「風呂の歴史」、風呂の現代を体現する「日ポリ化工の変遷」、もしもこんな風呂があったら、という「未来の風呂」について軽快なアニメーションとコピーで表現。

1964年に日ポリ化工によって製作され、戦後の住宅における入浴習慣を大きく変えた日本初の洗い場付きオールFRP製カプセルユニットバス。会社の歴史上、2番目に制作されたもので通称『2号機』。

今回オープンする「BATHVERSE」は、これからの風呂文化の創造と対話のための新たな拠点となる。同社がこれまでに培ってきた技術や知見を多角的に紹介すると同時に、「湯に浸かる感覚」をテーマに、空間・映像・音・プロダクトが多様に交差する、これまでにないショールーム体験を提案する。

湯に身を委ねることで、さまざまな思考がめぐり、感覚が研ぎ澄まされていく。「BATHVERSE」は、「感じる・考える・創造する」ための空間として、私たちの知らなかった風呂のかたちを体感させてくれるだろう。End

日ポリ化工の炭酸泉をフィーチャーしたバーカウンターエリア。高濃度炭酸ガスを溶け込ませた湯に手をかざし、その効果を確かめることができる。

日ポリ化工のブランド『SKUNA』のバスタブ展示と工場のものづくりの現場のドキュメンタリーを投影した映像。

BATHVERSE(バスヴァース)

開業日
2025年6月10日(火)
住所
東京都港区港南1-8-15 Wビル21階
営業時間
9:00~17:30 ※事前予約制
定休日
土・日・祝
平米数
915.78㎡(ショールーム:169㎡、オフィス:665.82㎡)
設備
バスルーム3台、シャワールーム1台、バスタブ1台、映像5種
詳細
https://bathverse.jp

BATHVERSE Creators

Space Design
Fumihiko Sano Studio
Visual Artist
深尾映像研究室
Sound Artist
清川進也
Technical & Visual System Direction
LUFTZUG
Sound System Design
KARABINER inc. 、大城音響事務所
Lighting Engineering
MOND inc.
Graphic Design
矢崎 花+芦田佳子
Office Planning
水越尚美(TATAMI)
Context & Produce
Polar Inc.