NEWS | グラフィック
15時間前
オリンピックポスター:「Silver Peaks」
アーティスト:ベアトリーチェ・アリーチ(Beatrice Alici)
来年2月に開幕するミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック・パラリンピックに向け、新進気鋭のアーティスト10名が制作したアートポスターが、イタリアの文化機関「トリエンナーレ・ミラノ」で公開された。
オリンピックポスターの歴史は、1912年のストックホルム大会にまでさかのぼる。当初は開催日程や場所などの情報を伝えるためのものだったが、時代とともにその役割は変化し、オリンピックの価値を表す芸術的な表現へと発展した。20世紀半ば以降は大会組織委員会がポスターを制作し、現在ではアートポスターとアイコニックポスターの2種類が存在する。
アートポスターは、選ばれたアーティストが自由に表現するもので、グラフィックや広告の制約がない。これまで、ロバート・ラウシェンバーグ、デイヴィッド・ホックニー、アンディ・ウォーホルなど、世界的なアーティストが手がけてきた。一方、アイコニックポスターは、オリンピックのロゴや開催都市、大会名などが表示される。
パラリンピックポスター:「Together we play, together we transform」
アーティスト:ディダ(アンドレア)・フォンタナーリ(Dida Andrea Fontanari)
オリンピックポスター:「2026」
アーティスト:ジョルジア・ガルツィッリ(Giorgia Garzilli)
オリンピックポスター:「The Mountain」
アーティスト:マッダレーナ・テッセル(Maddalena Tesser)
今回のポスターは、ミラノ・コルティナ2026大会組織委員会とトリエンナーレ・ミラノが共同で選定。オリンピック開催国で行われる文化・芸術プログラム「文化オリンピアード」の一環として、イタリアの文化的卓越性を強調するとともに、次の冬季オリンピック・パラリンピックに向けた重要な遺産となることを目指している。
作品を手がけるアーティストは、2023年にトリエンナーレで開催された展覧会「Pittura Italiana Oggi(今日のイタリア絵画)」に参加した120名のイタリア人アーティストのなかから選出。それぞれがミラノ・コルティナ2026をテーマに、自らの視点や感性をデザインに反映させた。
オリンピックポスター:「The Oasis of Play」
アーティスト:フラミニア・ヴェロネージ(Flaminia Veronesi)
パラリンピックポスター:「Untitled (Snowdrops)」
アーティスト:ロベルト・デ・ピント(Roberto de Pinto)
パラリンピックポスター:「Victory is more than a moment」
アーティスト:ジュリア・マンゴーニ(Giulia Mangoni)
パラリンピックポスター:「Untitled」
アーティスト:アロンネ・プレウテリ(Aronne Pleuteri)
パラリンピックポスター:「You Love」
アーティスト:クララ・ウッズ(Clara Woods)
オリンピックポスター:「Torch」
アーティスト:マルティナ・カッサテッラ(Martina Cassatella)
今回発表された10点のうち、5点がオリンピック、5点がパラリンピックをテーマに制作。自然や身体、社会的テーマなどに着想を得た、線と色彩の組み合わせによる独創的なビジュアルアートに仕上げている。また、イタリアのみならず、アメリカ、イングランド、フランス、ブラジルなどの国々と深いつながりをもつアーティスもおり、いずれの作品にも多様性や国際性が豊かに表現されている。