生成AIが進化し、企業での利用も進むなかで、実際にニーズが高く、使用用途としてわかりやすいものが、会議の議事録作成だ。市場にはそうした目的に特化したAIボイスレコーダー製品が複数存在している。ある製品は携帯性を重視して薄型のクレジットカードサイズにしたり、別の製品はデスクトップで使うために大きめの筐体に大型のボタン類を配して操作性を重視したりと、そのデザインもさまざまだ。
ところが、それらはすべてコンピュータやスマートフォンのスピーカーから発せられる音声を直接マイクで拾うものばかりで、イヤフォンやヘッドセットを利用したリモート会議には対応していなかった。
その点に着目した「HiDock P1」は、スタジオクオリティのECMステレオマイクによる直接的な集音と、Bluetoothイヤフォン/ヘッドセットからの音声の収録をともにサポートすることで、幅広い会議の形態に合わせたボイスレコーディングを可能としている。
サイズ面では、デスクトップ製品よりもコンパクトにしつつも、物理的な操作感を重視して大きめのボタン類を配するために必要以上の小型化はせず、背面にマグネットを内蔵することで、対応する金属面に吸着して使用したり、携帯できるように工夫されている。
そして、AIによる文字起こしと要約機能は、目的に応じて複数の主要生成AIサービスから適切なものを選択して利用でき、費用も永年無料なので、気兼ねなく使うことができる。
HiDock P1は、ハードウェアとサービスの両面で、AIボイスレコーダーのひとつの理想形を示していると言えるだろう。