カメラとビューワーの合体メカで
3D撮影と鑑賞を革新するクーカム・エゴ

立体写真や3Dムービーは、過去に何度かのブームがあったものの、一般消費者には定着せずに現在に至っている。しかし、デジタル空間内にバーチャルな世界を構築するメタバースが注目されるなかで、再び、立体視できるコンテンツへの関心も高まっていく可能性がある。

そうした流れのなかで、実写の3Dコンテンツを誰もが簡単に撮影して鑑賞できるようにすることを目標に開発された製品が、カンダオのクーカム・エゴ(369ドル)だ。カンダオは、これまで民生用からプロ向けの360度カメラをつくってきたが、クーカム・エゴは映像の滑らかさを重視して水平方向に66度の画角に留め、1度あたり37ピクセルの画素密度と1レンズごとに4,000×3,000ピクセルの静止画、または1,920×1,080ピクセル(60コマ/秒)の動画解像度を実現している。

製品デザインの最大の特徴は、カメラ部とビューワーを統合的に開発しながら、構造上は両者を分離した点である。あえてカメラ部に3Dディスプレイを内蔵せずに、磁力で合体する光学的なビューワーを介して再生映像を鑑賞する仕組みにしたことで、撮影時の機動性を高め、再生時にはざらつき感のない立体感を楽しむことができる。カメラのディスプレイは、ビューワーなしの状態では1枚の2Dイメージが表示されるが、合体後は自動的に2枚の立体視用イメージの表示となり、それぞれがビューワー内の光学系によって左右の目に届くようになっている。

スマートフォンのカメラ機能がコンパクトデジタルカメラを陵駕し、数年内には一眼レフの画質も追い抜くとの観測があるなかで、独立したカメラ製品内では、クーカム・エゴのように特別な機能性を備えたものだけが生き残っていくのかもしれない。End