アノニマスな美をすくい上げる
二俣公一の新作ランプ「HALF」

「HALF」

空間・プロダクトデザイナーの二俣公一が、新たにテーブルランプ「HALF」をデザイン。ガラス製のボール電球の素朴でアノニマスな美しさに着目し、その造形を器具の一部として取り込んだ。球体の「上半分」だけを開放するデザインによって、シンプルでありながら彫刻のような存在感を放っている。

開発の背景には「住空間における理想的な照明とは、必要に応じて点在する“地明かり”である」という考えがある。これまでも住宅設計のプロジェクトで同様の発想に基づいたブラケットライトをライティングデザイナーと共同で手がけてきたが、「HALF」はそのコンセプトをより身近に取り入れられる形として再構築された。

付属のLED専用ランプは細やかな調光が可能で、充電式ではなく電源コード式を採用している。ボール電球の交換することで長く使いつづけられるサステナブルなデザインとなっている点も特徴的だ。

控えめでありながら、空間に静かな緊張感と温かみをもたらす「HALF」。その光は、日常の中に小さな彫刻を置くような感覚をもたらしてくれる。End