建築をつくる「ブレークスルー」の瞬間を解き明かす
新刊『建築のブレークスルー』発売

建築家の思考と創造の核心を掘り下げる書籍 『建築のブレークスルー』 が、2025年12月に発売される。既存の建築書とは一線を画し、作品が生まれるプロセスに着目した一冊だ。

本書が提示する「ブレークスルー」とは、設計過程でプロジェクトを根底から変えるような決定的な発想の転換や発見のこと。単なる設計記録にとどまらず、建築家たちが直面した困難をどのように突破し、形にしていったのかを克明に描き出す。掲載されているプロジェクトは16案件に及び、そのすべてが個性的かつ挑戦的だ。対象は、大規模な公共建築から都市の文脈に応答する住宅まで多岐にわたり、設計者それぞれが発見した「突破力」が読み手を誘う。

書籍内では設計の重要な局面を捉えた図版や模型写真も多数掲載。プロジェクトの発想源泉が視覚的にも伝わる編集が施されており、建築的思考の「肌感覚」を読者に届ける。巻末には参加建築家のプロフィールも収録され、プロフェッショナルの背景を知る手がかりになる。

登場する執筆者は、日本を代表する建築界の顔ぶれ。単なる過去作品の記録ではなく、設計の現場でどう「考え、試し、突破していくか」を学べる構造になっている。初期スケッチやエピソード、具体的な建築的決断の過程が章ごとに整理されており、学生や実務者にとって刺激的なリソースになるだろう。End