特集
次のデザインはどこから?
暮らし方や働き方、移動や旅の目的に至るまで、ポストコロナの時代は、さまざまなレベルでこれまでとは異なるアイデアや対応が求められてくる。変革が不可避となった状況で問われているのは、意味や目的の再解釈であり、逆境をバネに新たな需要を掘り起こす発想の転換だ。
それは同時に、新しい価値をともなったサービスやプロダクトを生み出すチャンスでもある。その行き着く先はまったく新しい世界なのか、それとも遠い将来と思い描いてきた未来の先取りなのか。リビング、モビリティ、ワーク、メディカル、ファッション、トラベル、エンターテインメントの7つの分野から「次のデザイン」を探る。
Vol.207 | 2020年09月01日 発売 |
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定価: | 1,800円 |
018
未来をつくる新たな物語 デザインが描く7つのシナリオ
世界を覆ったパンデミックによって、これまで描かれてきたありとあらゆる未来像は今、再構築を迫られている。これから私たちの暮らし方は、移動の方法は、働き方は、医療は、ファッションは、旅の仕方は、エンターテインメントは、どのように変化していくのだろうか。この惑星に境界はなく、70億人は同じ地平に立つ運命共同体である。理想論としてではなく、現実の課題として立ちはだかるその前提のうえに、私たちはもう一度新たなビジョンを提示し、未来についての物語を描き直さなければならない。過去に語られた物語によって
現在がかたちづくられているのであれば、未来をつくるのもまた、物語なのだから。
022
LIVING
ポストコロナの時代に住む
国を超えて、地球全体が目に見えない敵と戦うという状況に陥ることを去年の年末、誰が予想できたであろう。ほんの数カ月前のことであったが、もう私たちはコロナ以前の時代には戻れないのだ。それではこれから私たちはどう生きて行くのか。ポストコロナ時代をどう生きるかを示唆する暮らし方をレポートする。
030
MOBILITY
もはや変わるしか道のないモビリティ
これまでのモビリティは、「目的地に自ら赴く」イメージが強かった。しかし、コロナ禍によって、人々は家にとどまりながらリモートで会合を持ち、ECや宅配サービスで目当てのものを自分の元へ呼び寄せた。COVID-19は多彩なモビリティの選択肢があることを改めて気づかせたのだ。これは待ち望まれていた変化への前奏曲なのかもしれない。
036
WORK
「個」と「職」が引かれ合う、自らの意思表明が明確に問われる社会
パンデミックを機に世界中で加速したリモートワークによって、これまでの通勤や対面の価値とは何だったのかとわれわれは考え直す機会を得た。同時に、自身の拠り所の重きが組織にあったのか、地域にあったのか、職そのものにあったのかといったことを考えたりもしたのではないだろうか。今一度、「個」と「職」の関係をとらえ直すべく、「働く」のオピニオンリーダーたちを訪ねた。
042
MEDICAL
自ら健康をデザインする未来へ
2006年にグーグルが健康情報を一元化するサービスとして「グーグルヘルス」の開発を始めたが、個人情報保護の問題や国ごとの障壁などがあり、普及には至らなかった。しかし、デジタルトランスフォーメーションは必至であると、日本でも医療システムや保険制度に即した改革が進んでいる。その先陣を切ろうとしている3社が描く医療の未来とは。
048
FASHION
ファッションブランドは機能性にどう向き合うべきか?
COVID-19というパンデミックを境に人々のファッションへの意識、気に留める要素やシーンには、変化が生じたことだろう。そしてファッションブランドには、この時勢にあってとるべき柔軟な対応と不変の哲学があるはずだ。対コロナの活動がファッション界でもさまざまに起きている今、グローバルな視座で日々ファッションデザインに取り組む2名に、話を聞いた。
054
TRAVEL
旅は「自問する人のもの」になる
旅と人との関係に今、大きな転換期が訪れている。移動や接触が困難になる時代にあって、これから観光や旅行のかたちはどう変化していくのか。そして、旅人を迎える側にはどのような未来が待っているのか。
060
ENTERTAINMENT
ソーシャルディスタンシング時代と共存しはじめたエンターテインメント
新型コロナウイルスによって、エンターテインメント業界にも過酷な状況が押し寄せている。しかし、今まで、スポーツや音楽、演劇など、リアルな状況で人々の共感を得ていた業界において、リモートというかたちが、また新たな楽しみ方を生みつつある。
066
松岡 聡×関 治之× 佐宗邦威
私たちが考える次の時代のデザイン価値
コロナ禍の先にどのような未来が広がるのか。特集の最後を飾るのは、スーパーコンピュータの計算速度を競う最新の世界ランキングで1位を獲得した「富岳」の開発を率いた理化学研究所 計算科学研究センター長の松岡 聡と、コード・フォー・ジャパン代表理事の関 治之、そしてデザインファーム、ビオトープ代表の佐宗邦威による鼎談。世界的なパンデミックをきっかけに見えてきた新たなデザインテーマとは?
006
Close-Up
アートビオトープ
073
LEADERS
内藤 礼(美術家)
078
Sci Tech File
デバイスの上に息づく最小哺乳類をデザインする
084
Insight
アイヌ文化とデザインへの思考
092
Insight
深澤直人×藤井 保×葛西 薫
「 ALEXIS」に見る「本来のデザイン」
102
Insight
井口皓太が織りなすモーショングラフィックスの詩学
108
田川欣哉のBTCトークジャム
ゲスト: 小林琢磨(オルビス代表取締役社長)
114
クリエイターズナビ
浜田美南、林 響太朗、マンダラーキ、沖津雄司、平井瑞季
120
& DESIGN
太田睦子(アート)、土田貴宏(インテリア)、長谷川敦士(ビジネス)、大根田 杏(ファッション)、君島佐和子(フード)
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