変容する都市

特集

変容する都市

スマートシティという言葉に代表されるように、ICTを組み込んだデジタルインフラやビッグデータ解析による都市マネジメントが、未来の都市づくりに欠かせない要素として注目されています。
データの活用による公共交通の利便性向上やモビリティシェアリングの普及は、⼟地や空間の利用に大きな変化を促します。また、個人の関心が高い、健康・医療・介護の分野でも、さまざまな健康データを都市の成長エンジンと位置づけ、まちづくりに生かそうという取り組みが出現しています。
都市の新たな成長を促し、より快適で豊かな暮らしにつなげていく原動力として、テクノロジーとデザインが扇動するこれからの都市の姿と暮らしを追います。

Vol.1992019年05月01日 発売
定価:1,800円
表紙:表紙写真 瀧本幹也

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014

未来都市マッピングアトラス

都市のイノベーションが進むとわれわれが住む世界はどのように変わるのだろうか。現在進行中の都市計画のイメージ図からは、太陽系にまで広がる都市の未来像が見えてくる。2040年、人類はこんな惑星で暮らしているかもしれない。

未来都市マッピングアトラス

020

都市デザインに芽生えた新たな変化

米ウェブサイト「CityLab(シティラボ)」は、現在の都市が抱える現象や問題をいち早く捉える専門メディアとして注目を集めている。母体は、アメリカ有数の知的メディアであるアトランティック誌で、都市という視点を切り口に、経済、社会、環境、デザインなど、幅広い課題を浮かび上がらせる。今「都市」とはどんな媒体になっているのか? 同サイト編集長のニコール・フラトウに聞いた。

都市デザインに芽生えた新たな変化

024

キャンパスから都市へ、テック企業が扇動する都市デザイン

都市とテクノロジーの関係がかつてないほど緊密になっている現在、アーバンデザインの分野にGAFAを筆頭とする“テックジャイアント”と呼ばれる企業が続々と参入しはじめている。テック企業はなぜアーバンデザインに引き寄せられるのか?

キャンパスから都市へ、テック企業が扇動する都市デザイン

028

是か非か? 未来の都市の試金石、サイドウォーク・トロント

現在、世界で最も注目を集め、かつ議論を巻き起こしている都市開発プロジェクトのひとつは、カナダのトロントで進む「サイドウォーク・トロント」だろう。巨大テックカンパニーが開発に名乗りを上げる都市は、未来の暮らしをどう変えるのか?

是か非か? 未来の都市の試金石、サイドウォーク・トロント

034

MITセンサブル・シティラボ 都市の近未来像を可視化する

2004年に創設されたMITのセンサブル・シティラボは、多彩なバックグラウンドを持つ研究者やデザイナー、建築家の下、テクノロジーが都市に与える変化をさまざまな視点から読み取ろうとしている。同ラボのリサーチから見える都市の未来像に迫った。

MITセンサブル・シティラボ 都市の近未来像を可視化する

036

竹中平蔵

先端技術を網羅した日本独自の未来都市構想

アリババによる中国・杭州こうしゅうの交通管理統制プロジェクトの始動、グーグルによるカナダ・トロントの未来都市計画。世界各地でスマートシティの開発が進むなか、慶應義塾大学名誉教授、東洋大学教授の竹中平蔵が掲げる日本独自の「スーパーシティ構想」とは。

先端技術を網羅した日本独自の未来都市構想

038

ドミニク・チェン

自律性と多様性が共存する都市デザイン

人間心理とテクノロジーのよりよい関係性を学際的に追究してきた早稲田大学文化構想学部准教授のドミニク・チェン。彼の思い描く未来の都市のあり方について聞いた。

自律性と多様性が共存する都市デザイン

040

ジュリア・カセム

インクルーシブデザインが主導する「シナリオの革新」

ボトムアップ型かつ社会包摂(インクルーシブ)的なつくり方、つまり、多様な“みんな”をデザインのプロセスへと巻き込みながらプロジェクトを進める方法であるインクルーシブデザイン。来たる都市デザイン、社会イノベーションに求められる視座を、インクルーシブデザインの第一人者であるジュリア・カセムが語った。

インクルーシブデザインが主導する「シナリオの革新」

044

アリス・ローソーン

バッドデザインの視点でスマートシティを考察する

アリス・ローソーンは世界的に有名なデザイン批評家でジャーナリスト。彼女の著書「HELLO WORLD」は邦訳され、その副題にあるように「『デザイン』が私たちに必要な理由」を説いたことで知られる。最近の彼女のテーマは「バッドデザイン」。フランク・ロイド・ライトの水漏れ建築を「無用(useless)のデザイン」、プライバシー保護を怠ったグーグルグラスを「無意味(pointless)なデザイン」と斬り捨てる。そんな彼女が捉えるスマートシティの課題とは。

バッドデザインの視点でスマートシティを考察する

046

人の心理に働きかける、ケープタウンのサイロ地区

ヴィクトリア&アルフレッド・ウォーターフロントは、南アフリカ・ケープタウンの総面積123ヘクタールに及ぶ広大な地域。オフィスや住宅のほか、ロベン島へ行くフェリー乗り場や水族館、ホテル、ショップ、レストランが立ち並び、2017年にはアフリカ初の現代のアフリカンアートを集めた美術館もオープンした。ここで重視されるのは最新のシステムではなく、歴史や文化を踏まえた人の心理を慮る開発のあり方だ。

人の心理に働きかける、ケープタウンのサイロ地区

050

重松象平

建物から始まる都市への新たなデザインアプローチ

単体の建物がどうアーバンデザインを生み出せるのか? 国際的設計グループOMAのパートナーで、ニューヨーク事務所を率いる重松象平が現在、日本で手がけるふたつの都市プロジェクトに見られる共通点は、いずれもそうした命題を抱えている。

建物から始まる都市への新たなデザインアプローチ

054

都市そのものが遊動する未来へ

ライフスタイルが多様化している今、都市の未来はどこに向かうのか。家電や自動車、電力などのテクノロジーやインフラ領域を中心に集結したデザイナーと事業構想者らが描く、都市の未来予想図を紹介する。

都市そのものが遊動する未来へ

058

日本のスマートシティ、その先駆「柏の葉キャンパス」をみる

デジタルデータ解析による都市マネジメントとは現在どのような状況にあるのだろうか? 日本のスマートシティ計画としてはもっとも大きな規模で、米国グリーンビルディング協会の環境性能認証制度のまちづくり部門でプラチナ認証を得たという千葉県柏市の柏の葉キャンパスを訪ねた。

日本のスマートシティ、その先駆「柏の葉キャンパス」をみる

062

鶴岡から、社会や世界をアップデートし続けるまちづくり

国内有数の稲作地帯が広がる庄内平野。しかし、南西部を占める山形県鶴岡市は2000年以降、人口減少が続く。そんな街に近年、複数のベンチャー企業が躍進するなど、地方創生の新たなケーススタディーとして高い注目が集まっている。JR鶴岡駅からクルマで10分ほどのところにある、舞台の中心を訪ねた。

鶴岡から、社会や世界をアップデートし続けるまちづくり

070

LEADERS

内田 樹(思想家、哲学研究者、武道家)

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Sci Tech File

花を咲かせ、実りをもたらすフロリゲンが世界を救う

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INSIGHT

ドン・ピン・ウォンが目指す、音楽やファッションのような建築

088

INSIGHT

evalaが切り開く、聴覚体験による“ 新しい現実”

094

INSIGHT

ミャンマー、伝統技術をもとにしたモダンデザインの萌芽

100

INSIGHT

SXSW2019レポート

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田川欣哉のBTCトークジャム

ゲスト:前田育男(マツダ常務執行役員 デザイン・ブランドスタイル担当)

112

クリエイターズナビ

アディバヨ・オク・ラワール、小田 隆、Akbアーキテクツ、小宮山 洋、三星安澄、シャイナ・ガーフィールド

119

& DESIGN

長谷川敦士(ビジネス)、大根田 杏(ファッション)、君島佐和子(フード)、土田貴宏(インテリア)

124

Key Books Review

ゲスト:ベルメゾン関根(マルチクリエイター)

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