パリで話題のコンセプトストア「merci」で
社会貢献をテーマとした「UPCYCLING」展がスタート

昨年3月のオープン以来、話題を集めるパリ3区のセレクトショップ「merci」。高級子供服ブランドとして知られる「Bonpoint」のオーナー夫妻が手がける「社会貢献」(売り上げの一部を寄付にあてるドネーション形式)をコンセプトに掲げた新感覚のストアで、「UPCYCLING(アップサイクリング)」と題した企画展がスタートしました。

▲9月4日の夜に行われたプレビューの様子。ショップは、3フロア、面積1500㎡からなっていて、ヴィンテージの洋服や古本、カフェコーナーも充実。活気のあるマルシェ(市場)という表現がピッタリかも。

▲こちらが、サンペレグリノのボトルから生まれた椅子。

会場に並ぶのは、コカコーラやサンペレグリノのボトルから生まれた椅子や、廃材を活用したコートラックなど。本来であれば捨てられる運命にあったものたちが、豊かな創造とアイデアによって再び命を吹き込まれ、新たな用途を獲得していく。そんな前向きなチャレンジが、レサイクルの「Re」ではなく、「Up」という言葉に込められているとのこと。

▲廃タイヤからもさまざまなアイテムが生まれています。他に果物の収穫に使われる木箱を転用したテーブルや、漁網を用いたバッグなども。

展覧会は、単なるものの再利用ではなく、機能も質もよりグレードアップさせたかたちで、持続可能な社会を目指そうというコンセプトの提唱であり、そこに豊かな彩りを与えるデザイナーやクリエイターの役割の大きさを強く実感させられるものとなっています。つくり手の発想に思わず「merci(ありがとう)」と言いたくなるような対面が、目白押し。パリに出かけの際は、チェックをお忘れなく! 会期は、今月25日までです。

merci
住所:111, boulevard Beaumarchais 75003 Paris
Tel: 01 42 77 00 33
営業時間:10時~19時(日、祭は休)