世界的写真家のセバスチャン・サルガドが講評
学生によるドキュメンタリー写真展「Lines of Sight」が開催

“Kali yuga” photo by 君島佳弘 (2010年度ニコンサロンJuna21入賞)

約半年間のアジア全域で行う撮影実習など、先進的なカリキュラムに定評がある日本写真芸術専門学校フォトフィールドワークゼミの写真展がアクシスギャラリーで開催されている(〜1月30日まで、10時から20時、最終日17時まで)。カリキュラムには、世界的写真家のセバスチャン・サルガドが個別に作品を講評し、指導するワークショップも実施されるというから驚きだ。

同ゼミでは、英会話や社会学など国際人としての基盤を育成しつつ、1年次に写真表現の基本を、2年次に国内フィールドワークを経験し、3年次になると、テーマを決め、綿密なプランニングを立てた後、いよいよ6カ月間でアジア10カ国を巡るフィールドワークへと旅立つ。ひとりであるいはグループで行動し、撮影に没頭する日々。時には体調不良に悩まされたり、予期せぬトラブルに巻き込まれたりすることもある。各地のポイントでは先生や仲間と集合し、互いに無事を確認し合うが、またそれぞれの撮影に戻る。6カ月後、様々な体験を経て成長した彼らの顔は、出発前とはまったく違うと言う。

“water merry go round” photo by 坂本晶子

サルガドは、ワークショップで学生たちに「我々は歴史の瞬間に存在しているのだ」「最高の光、感情、構図をもちなさい」「自分自身を信じなさい。自分の将来を信じなさい」と教える。展示作品には過酷な体験を通して自分自身と向き合った結果、見えてきた確かな真実が写し出されている。

“floating point” photo by 羽立 孝

5年間にわたる過去のフィールドワーク生の作品約80点を一堂に展示。

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