AUDI A6がフルモデルチェンジ
アッパーミディアムクラス・セダンの新たな規範になる

BMW 5シリーズやメルセデス Eクラスなどがひしめく輸入車プレミアムセダンのマーケットに、AUDIはこのたび初代から数えて7世代目となる新型A6を投入しました。基幹技術であるクワトロの量産車への初導入や、現在のアウディ車の顔ともいえる“シングルフレームグリル”の初採用など、A6はAUDIの進化を常に牽引する役割を担ってきた車種。その意味でも、多彩なラインナップにおける“中核”であることは間違いありません。

2005年以来6年振りとなる今回のフルモデルチェンジの最大の目玉は、ultraと呼ぶ新たなスペースフレーム構造の導入です。アルミと高張力スチール鋼板を組み合わせたハイブリッド構造からなるultraテクノロジーの採用は、先代A6よりも約100kgの軽量化をもたらすと同時に、ボディ剛性を高めることにもつながっているといいます。装備を厚くしてきたことで、これまで右肩上がりにあった車両重量(アウディではそれを“重量化のスパイラル”と呼び、何としても歯止めをかけたいと考えてきたとのこと)を、走りのパファーマンスを損なうことなく低減させたことは注目に値するはずです。

▲モノコックボディ全体の20%以上に、軽量なアルミ素材を活用し、オールスチールボディに比べ約15%の軽量化を実現しています。

シャーシの軽量化を目的としたこのultraテクノロジーと併せてAUDIが自信を見せるのがデザインです。エクステリアデザインを担当したユルゲン・ロフラー(Jurgen Loffler)は、そのスタイリングを指して「剣士の身軽さ」と語り、フェンシングの優雅さと躍動感を目指したといいます。ワシの顔を思わせるアグレッシブなフロントマスク、クーペを連想させる流れるような美しいルーフラインなどはまさにその象徴。加えて、エッジを利かせたショルダーラインなどボディ各所に見られる立体造形処理は、日本の包丁がイメージソースの1つだともいいます。

ウルリッヒ・バイアーライン(Ulrich Beierlein)が手がけたインテリアも、各所で同じように日本の包丁からインスピレーションを得ている一方で、水平基調の内装では「1つのスカイライン」に見えることを考慮したと明かしています。また、同クラスでは初めて標準装備となったタッチパッドの操作感については、「水面を触れるような」心地よさを体現できるとアピール。開発初期の段階からエンジニアが加わった標準装備のボーズのオーディオシステムなども含め、ドライビングをより快適なものへと導くAUDIの徹底したこだわりが満載です。

新型A6に搭載された多くの先進技術は、今回の導入を皮切りに、今後他のシリーズにも展開されていくことでしょう。「アッパーミディアムクラスに革命をもたらすセダン」と謳うAUDIにとっての戦略車は、セグメントのみならず、同社のブランドイメージにとっても新たな革命を引き起こす牽引役としてその魅力を存分にアピールすることになりそうです。

▲発表会で説明を行うアウディ ジャパンの大喜多 寛社長。国内市場における同セグメントで20%のシェアを獲得したいと表明。

AUDI A6 2.8 FSIクワトロ
全長×全幅×全高:4,930×1875×1,465mm
ホイールベース:2,910mm
車重:1,790kg(3.0 TFSIクワトロは、1,850kg)
駆動方式:フルタイム4WD(クワトロ)
エンジン:2.8リッターV6 DOHC(3.0 TFSIクワトロは、3リッターV6 スーパーチャージャー付きDOHC)

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