AXIS175号は5月1日発売です。

カバーインタビュー 永田宏和(プラス・アーツ代表、デザイン・クリエイティブセンター神戸「KIITO」副センター長)
混沌とした時代のなか、われわれの目の前に横たわる一筋縄ではいかないさまざまな問題。複雑さをはらみ、もはや1つの専門性で解決することは難しい。そうしたさまざまな社会的課題に対して、アートやデザイン、既成概念にとらわれないアーティスティックな発想で取り組もうという「プラス・アーツ」の活動を推進してきた永田宏和氏。まちづくりや防災をはじめ、今注目を集める氏のコンセプトに迫る。

特集 OUR PARK
公園とは本来、誰もが自由にアクセスできる場。にもかかわらず、その接し方や関わり方がひじょうに定型化されているのが、現在の公園の姿ではないだろうか。本特集では公園というオープンスペースが持つポテンシャルや新しい活用方法を模索する動きを紹介する。あるときは、多くの人々の意志を受け入れ、多彩なアクティビティを許容する受け皿として。またあるときは、人が交流し、創造し、発信する場として……。人々と都市とのさまざまな関わりを誘発するクリエイティブな発想とデザインが、公園のあり方や定義を再編していく。

匠のかたち 山中漆器
ろくろを回しながら木にカンナの刃を当てて挽き、瞬く間に椀や皿などをつくり上げる木地師は、意のままに木を操る術を得ている。スピーディに、正確に、かつ繊細に形にしていく仕事は、世界が目を見張る日本の伝統技術である。発祥は古く、9世紀に近江で隠棲していた惟喬親王が木を扱う杣人に伝授した木工技術が始まりとされ、やがて日本各地に広まった。石川県加賀市の山中温泉地区は、惟喬親王を奉じる木地師の集団がたどり着いた村落で、そこから山中漆器が生まれたとされる。由緒ある地で、今、新たなる山中漆器への挑戦が始まっている。

オピニオン アウグスト・グリッロ(ヴィッラ・トスカ・デザインマネジメントセンター・グループ CEO)
1993年ミラノに戦略的デザインのためのリサーチセンターとして設立されたヴィッラ・トスカ・デザインマネジメントセンター。その設立者にして現CEOであるアウグスト・グリッロ氏は、自らをデザインフィロソファーと位置付け、独自性溢れるデザイン活動を行ってきた。その活動の核となるのが「美」である。かつて地元の市長も務めるなど、多彩な活動を続ける氏が考える美とデザインとは? 3月に東京で開催されたライティングフェア会場に氏を訪ねた。

トピックス  家具が着る、ラフ・シモンズ
ファッション界で絶大な存在感を持つデザイナー、ラフ・シモンズが、インテリアテキスタイルの有力ブランドであるデンマークのクヴァドラとコラボレーションしたことは、昨年の大きなニュースだった。今年3月、その最新作を含む全ラインアップが日本で初めて展示された会場で、来日した彼にプロジェクトの真意を尋ねた。

トピックス  デザイン・インダバ2015ーアフリカン・クリエイターとカンファレンスの行方
第18回デザイン・インダバのカンファレンスが、2月25日から27日まで南アフリカのケープタウンで開催された。ヘラ・ヨンゲリウスやステファノ・ジョバンノーニといった著名デザイナーに加え、ミッソーニ創業者のロジータ・ミッソーニが83歳にして登壇。例年を上回る数の10名ものアフリカ人クリエイターのスピーチも印象的だった。

トピックス テーマは文化遺産とプロセスーシンガポール・デザインウィーク2015
シンガポールは今年独立50年を迎える。国を挙げてデザイン振興に取り組む一環として、3月10日から13日間にわたって2度目となるシンガポール・デザインウィークを開催した。会場は昨年3月にオープンしたナショナル・デザイン・センターを中心に元警察署の建物や2カ所のコンベンションセンター、島中に点在するショップやオフィスなど。公式・非公式を含めて同時多発的に繰り広げられたイベントは、この国の目指す方向性を示していたようだ。

その他トピックス
「バイアス」を外す、酒井俊彦のワークショップ—行動経済学者ダン・エリーを訪ねて
アクシスギャラリー卒業制作展レポート 2015

その他連載
愛のコンティニュアスデザイン S&O Design 清水久和×富士フイルム「チェキ」
まばたきの記憶 「空気の人」 文・スケッチ・写真/鈴木康広
本づくし・書評 水野大二郎/石川慶文/安西葉子
産学連携の正しいやり方 慶應大学大学院メディアデザイン研究科と凸版印刷
フロム・ザ・ワールド バーゼル/ゲッピンゲン/サンテティエンヌ 
クリエイターズワーク&ソウル 大黒大悟/西田信子 ほか

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※お詫び
2015年5月1日より開始を予定しておりました「マガストア」「Fujisan.co.jp」、アップルの「Newsstand」でのデジタル版の販売は、都合により延期となりました。詳細が決まりましたら、改めてAXIS誌面およびjikuにてご案内致します。