新刊案内
『日本のシビックエコノミー 私たちが小さな経済を生み出す方法』
紫牟田伸子+フィルムアート社 編


『日本のシビックエコノミー 私たちが小さな経済を生み出す方法』
紫牟田伸子+フィルムアート社 編(フィルムアート社 2,160円)

2014年に刊行された訳書『シビックエコノミー 世界に学ぶ小さな経済のつくり方』は英国を中心とした海外の事例だったが、本書では、今、日本各地で取り組まれているさまざまなイノベーションを取り上げる。

まずイントロダクションでは、「シビックエコノミー(市民主体の新しいエコノミー)」に必要なこと、特徴、日本ならではの定義を試み、続く、PART 1で全国の20のプロジェクトをピックアップ。どのプロジェクトも「3つのポイント」「ソーシャルインパクト」「類似事例」がまとめられ、わかりやすい。

PART 2では、“シビックエコノミーの入門書”というとおり、「シビックエコノミーへの関わり方・始め方」「続けるための資金を捻出すること」など、より具体的な心持ちや行動方法を解説する。

動き出したい、参加してみたいと思っている人の背中を押してくれるような一冊だ。A5判、並製、248ページ。

以下、目次より。


INTRODUCTION シビックエコノミー:市民がデザインする未来の“ふつう”

PART1 ケーススタディ20

#01 尾道空き家再生プロジェクト
#02 オガールプロジェクト
#03 シブヤ大学
#04 應典院
#05 豊劇新生プロジェクト
#06 三草二木西圓寺
#07 ゴジカラ村
#08 しまんと新聞ばっぐ
#09 猪鹿庁
#10 コトラボ合同会社
#11 ココルーム/釜ヶ崎芸術大学
#12 食べる通信
#13 まちの保育園
#14 おひさま進歩エネルギー
#15 京都移住計画
#16 FAAVO
#17 シェアビレッジ町村
#18 タウンキッチン
#19 HAGISO / hanare
#20 軒先株式会社

COLUMN テクノロジーで地域の課題を解決する

PART2 シビックエコノミー実現のための行動ガイド

・シビックエコノミーへの関わり方・始め方
1 自分が主体的に関わる
2 他人を主体的にすることに関わる
3 他人が主体的に関わるのを応援する

・継続的な活動基盤となるエコノミーのつくり方
1 仲間をつくること
2 続けるための資金を捻出すること
3 意欲・モチベーションを保つこと

・エコノミーの連携のつくり方
1 自分で所有する
2 賃貸する
3 協働事業

COLUMN 海外で行われているシビックエコノミーの形成を促す新たな仕組み

・場の保ち方
・変化の見方
・引き継ぎ方