面出薫氏が語る、子どもワークショップに込めた想い
ーー「Nightscape 2050」展にむけて

5月14日(土)から6月10日(金)まで東京・月島のTEMPORARY CONTEMPORARY で開催される光の展覧会「Nightscape 2050-未来の 街・光・人」展。光の専門技術集団ライティング プランナーズ アソシエーツ(LPA) による展覧会の主要なコンテンツについて5回にわたって紹介しています。

第2回は「子どもワークショップ」」について、LPA代表の面出 薫さんに伺いました。展覧会が巡る4つの都市、ベルリン、シンガポール、香港、東京の7歳から15歳の子供たちを対象にした2回シリーズのワークショップ。1回目は子供たちと夜の街を光の英雄と犯罪者を探して照明探偵をし、2回目は未来の都市夜景を自由に描くというものです。

展覧会のコンテンツに「子どもワークショップ」を入れようと思われたのはなぜでしょう。

私たちは10年ほど前から照明探偵団の活動の中で子どもワークショップを始めました。最初は僅かなあかりを体験したり、行燈をつくったりすることから始めたのですが、最近は「照明探偵団ジュニア」と名乗って、街の灯りや光の事件を探すことを行っています。Nightscape 2050 展では、展覧会前に4都市の子供たちと一緒に夜の街を歩いて、彼らの目で光の英雄と犯罪者を探しました。夜の街で好きな光と嫌いな光を宣言し、それをプラスマイナス10段階で表現し、プレゼンテーションしてもらいました。大人の視点や価値観とは異なる結果がたくさん出ましたが、その見方・感じ方の差異そのものが、未来の光を議論する出発点になるだろうと感じました。

4都市の子供たちに反応の違いはありましたか。

もちろん4都市それぞれでした。香港の子供たちはカラフルな色光に狂喜して、照明灯よりも輝く看板に惹かれていました。ベルリンの子供たちは不要にまぶしい照明を犯罪者として糾弾し、色光についても厳しい発言が多かった。照明に対しての感じ方の差もさることながら、議論のやり方やパネル作成の進め方もそれぞれの国で違っていました。展示してあるパネルでもそれぞれの違いがご覧いただけますし、子供たちのコメントまで細かく見ると楽しめんでいただけると思います。

東京の子供たちには光の都市模型も制作してもらいました。模型をつくることで絵に描いた未来がより具体的なイメージとなって表現されています。2050年の夜景づくりの主役は子供たちです。たくさんの問題意識を与えつつ、彼らから多くを学びたいと思っています。

次回は5人の識者にインタビューしたコンテンツ「マスターに学ぶ」をご紹介いたします。

前回までの記事はこちら

「Nightscape 2050 – 未来の街・光・人」展

日時 2016年5月14日(土)〜6月10日(金) 平日 13:00〜21:00 / 土日 10:00〜18:00

場所 TEMPORARY CONTEMPORARY 東京都中央区月島1-14-7(旭倉庫2階)

主催 ライティング プランナーズ アソシエーツ(LPA)

問合せ先 ライティング プランナーズ アソシエーツ 担当:東 悟子 higashi@lighting.co.jp  TEL. 03-5469-1022
Facebook Page: Travelling Exhibition by LPA
https://www.facebook.com/lpa.exhibition/
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