高尾山に新たな売店施設「高尾山スミカ」がオープン
設計は成瀬・猪熊建築設計事務所

▲photo by masao nishikawa

東京都八王子市高尾山に2018年4月1日に売店施設となる「高尾山スミカ」がオープンした。設計は成瀬・猪熊建築設計事務所が行なった。

当計画は、高尾山ケーブルカーの山上側の駅に併設された売店の改修。改修前の建築は、駅から登山道につながる道に沿って間口を並べた長屋形式のアクセスだった。それぞれの店舗が小さく分離し、土産物売り場が軽食店舗の誘引効果を受けにくい構造となっていた。

今回、施設前面の道が全長40メートル、建物に沿って1.8メートルほど登っていた点を活かし、内部の空間と道とを一体的にデザイン。内部は、3段階の床が徐々に登るような構成の中に、土産物売り場や軽食エリアが展開する空間となっており、ファサードは、道沿いの長手を全て引戸とすることで、気候が穏やかな時期には完全開放して気持ちの良い外の環境と建築をつなげた。

長屋形式を解体し、建築を高尾山の地形とプリミティブな次元で捉え直した建築となっている。すでにオープン中となっているので、週末のハイキングと合わせて覗いてみてはいかがだろうか。End

高尾山スミカ

アクセス
京王線「高尾山口駅」より徒歩5分→ケーブルカー「高尾山駅」徒歩すぐ
場所
東京都八王子市高尾町2218 ケーブルカー「高尾山駅」隣接

建築概要

構造: 鉄骨造2階建て一部平屋面積: 357.45㎡
事業者: 高尾登山電鉄株式会社
リノベーション計画コンサルティング:株式会社リビタ
意匠設計: 株式会社成瀬・猪熊建築設計事務所
耐震診断・構造計算: Beach side Studio
株式会社設備設計: 株式会社環境エンジニアリング
施工: 京王建設株式会社
サイン・モニュメント・行灯デザイン:株式会社ボート、株式会社グランパ
造作家具・サイン制作: 有限会社 アルファースタジオ
家具備品: 株式会社インターオフィス
水鉢デザイン:…andgreen
行灯(多摩織の布): 有限会社 澤井織物工場