江戸時代後期の絵師・川原慶賀の傑作屏風作品「長崎湾の出島の風景」が発見
オランダ・ライデン国立民族学博物館で約2週間の特別一般公開

▲屏風 川原慶賀 八曲一双屏風「長崎湾の出島の風景」1836年頃作

オランダのライデン国立民族学博物館は、江戸時代後期の画家・川原慶賀の1836年頃の屏風作品「長崎湾の出島の風景」が発見されたことを発表した。本作は同館が購入し、完全修復作業に入る前の2018年7月5日(木)から7月22日(日)まで約2週間にわたり、特別一般公開が行われることになった。

この屏風は、1836年頃の出島に設けられたオランダ商館がある長崎湾の風景が描かれたもので、日蘭の特別な歴史が屏風上に生き生きと見て取れる傑作。オランダの個人所有者よりこの度発見され、屏風上に描かれる建物や船の模型など、日蘭の歴史的な収蔵物を多く有する同博物館の象徴的な作品となるという。

同博物館館長のステイン・スホーンデルヴールド氏は、「本作は慶賀作品の中でも大変ユニークなもの、慶賀が製作した唯一の屏風だと言われています。日本とオランダの歴史的な関係を壮観に描き出しており、本作がオランダの国立コレクションに入ることは非常に重要であると考えます」と述べている。End