ストックホルム発、レンガ造りの低層階に木造の高層階を積み重ねた新街区。
設計はAnders Berensson Architects

スウェーデン・ストックホルムのAnders Berensson Architectsは、同市に本部を置く政党・中央党(Center Party)から、街の中心部にある港湾エリア「Masthamnen」の新街区の設計を委ねられた。

計画は、いわば3層を積み重ねた「木造の都市」といったイメージ。まず低層階には、レンガ造りの住宅やオフィス、店舗が並び、周囲には通りや広場、波止場が広がる。そして、高層階は細長い木造建築になっており、この新街区と周囲の丘や街の各地域を結ぶ公園も設けられている。また、双方の境界となる高さには屋根や橋の設置計画がある。

低層地域は19区画に分かれ、いずれも6~10階建てで、2,500戸のアパートメントや6万㎡のオフィススペース、約90の店舗・飲食店が入り、この地区を囲む既存の通りともつながる。

木造の高層地域は、レンガ造りの低層部の上部に建設される。それぞれ25~35階建ての31棟の眺めのよい細長い木造ビルであり、約3,000戸のアパートメント、約30の店舗・飲食店が入居するという。

CLTなどの新しい工法は、木材での高層ビル建設に適しており、なおかつ二酸化炭素を最小限に抑える建設技術として、スウェーデンの新都市エリア開発にはうってつけであることを示している。End