MAD Architectsがロッテルダムの歴史的建築物
「Fenix warehouse」を改装

▲Image by SAN

馬岩松(マ・ヤンソン)率いる建築事務所 MAD Architectsは、ロッテルダムの歴史ある建築物「Fenix warehouse」の上部に新たに建設するパノラマデッキのデザインを公表した。

ロッテルダム港の南岸に位置するカーテンドレヒト半島は、かつてヨーロッパで最も古い中華街のひとつとして栄え、1900年頃にはアヘン吸引器が登場し、オランダ(おそらくはヨーロッパも含めて)初の中華レストランも開店した場所だ。このプロジェクトをMAD Architectsが担当することで、この忘れられた歴史の1ページが蘇ることになる。

▲Image by MIR

同プロジェクトは、ヨーロッパで初めて中国の建築設計事務所が設計を手がける公共文化施設になるという。展望デッキに加え、劇場を思わせる階段とパブリックアトリウムをデザインし、地上階と2階を屋根の展望デッキへとつなげている。

▲Concept Sketch by Ma Yansong

かつては世界最大の倉庫の1つだったFenix warehouse。将来的には2階部分を使用して、ロッテルダムの移民の歴史を紹介する予定。何百万人もの移民がこの堤防からヨーロッパを発ち、その大部分はアメリカの移民局があったエリス島に向かったそうだ。

今後はこの倉庫に人が集い、こうした物語と出会う場所になるだろう。End