NEWS | サイエンス
2018.12.19 17:34
アメリカの研究機関・カーネギー研究所(Carnegie Institution for Science)の天文学者チームは、これまでに観測されたなかでもっとも遠くにある太陽系の天体を発見したと発表した。
この太陽系外縁天体「2018 VG18」は非常に遠くにあるために、発見チームからは「Farout」のあだ名をつけられた天体で、太陽からおよそ120天文単位(astronomical unit、AU)の距離にある。ちなみに1AUは、地球と太陽の平均距離として定義されている。
二番目に遠い太陽系の天体は「Eris」で約96AUの距離に位置。冥王星は現在およそ34AUの位置にあるそうで、この太陽系で一番有名な準惑星よりも3.5倍以上離れていることになる。
同天体は、「惑星X(エックス)」や「プラネット・ナイン」など、非常に遠い太陽系外縁に存在すると想定されている天体探査のなかで発見された。他の太陽系惑星と比べても動きが遅く、2018 VG18の軌道を確定させるには数年かかるとのこと。
なお、同天体の発見画像は、2018年11月10日にハワイのマウナケア山頂にある日本の国立天文台の大型光学赤外線望遠鏡「すばる望遠鏡」で撮影された。