工芸にテクノロジーを取り入れるアーティスト Irene Posch
金糸を用いた「Embroidered Computer」を公開

テクノロジーを芸術や工芸の分野に取り入れる研究者でアーティストのIrene Poschは、「Embroidered Computer(刺繍計算機)」を公開した。

これは、歴史のある金糸刺繍の材料と知識を用いて、プログラマブルな「8ビット計算機」の作成に挑んだもの。

さまざまな金属製の糸、磁石、ガラス、金属製のビーズを使用。伝統的な工芸の手順やパターンに触発されたもので、私たちを取り巻く今日のデジタル技術・エレクトロニクス技術の登場、そしてそれらの相互作用に問いを投げかける作品である。

この織物作品は、技術的には半導体の発明以前の初期の計算機と同じくリレーする形でつくられている。人目を引く金は導電性のために使用されており、特殊なパターンのなかに配置されて電子機能を担うという。

この作品におけるパターンとは従来の装飾的なものと異なり機能を決定するものだ。デジタルルーティンを行うコアは、普通は黒いボックスに収納されるが、むき出しになっている。織物の計算プログラミングを通じて、ユーザーは作品と対話するように促されるのである。End