McLaren Applied Technologiesが描く
30年後のF1のビジョン「MCLExtreme」が公開

2050年にフォーミュラ1は100周年を迎えるが、世の中ではAI、自動走行、電動化、複合現実(mixed reality)などの技術が一般的なものになるだろう。そこで、McLaren Applied Technologiesは、30年後のグランプリレースの究極のビジョン「MCLExtreme」を公開した。

スポーツのもっとも重要なステークホルダーであるファンのニーズや要望に応える広範な研究プロセスから始めて、パワートレイン、空気力学、デザイン、物質工学、データサイエンス、ヒューマンパフォーマンスの分野で、専門家に来るべきグランプリレースに向けた計画を構想するように依頼したという。

たとえば車のボディーには、自然からインスピレーションを得て、サメのえらのように拡張・収縮できるサイドポッドを搭載。ストレートでは時速500kmを出せたり、ブレーキングゾーンやコーナーでは安定性とコントロールのために拡張する仕掛けだ。

このような高速走行でも、ボディ上部の空力装備を減らし、複雑に彫まれたフロアとディフューザーでダウンフォースを生み出して、マシンを地面にしっかりと引きつけることが出来る。

また、ドライバーはヘルメット内のシンビオティック・リンクとスーツ内のセンサーを介してAIに接続。AIは運転者の好みと心理状態を学習し、予測する。これがホログラフィックヘッドアップディスプレイを介して、リアルタイムでレース戦略と重要な情報を提供するのだ。

さらに、世界的なゼロエミッション化にともなう電動化の推進、eスポーツのパイロットをチームパフォーマンに連動させてリアルとバーチャルの垣根を越えたレースの展開、家庭での没入型視聴体験の進化など、さまざまな計画が盛り込まれている。End