▲「RAIJA」 ©Liisa Hietanen Photos by Marjaana Malkamäki

フィンランドの編み物アーティスト Liisa Hietanenが創り出す作品は、かぎ針編みや編み物による彫刻とも言える。

現在は彼女が暮らす村 Hämeenkyröの友人たちのポートレートの数々を、「村人たち（Kyläläiset）」と呼ばれる編み物シリーズとして制作中。モデルとは普段の日常生活のなかで出会うそうで、その選択プロセスは直感的だという。図書館やジムの更衣室、家に帰る途中で犬を散歩させている人など、モデルの大半は見知らぬ人なのだが、プロセスが進むにつれて彼らを知っていくことになる。

▲「WEIJO」 ©Liisa Hietanen Photos by Marjaana Malkamäki

▲「ANNA」 ©Liisa Hietanen Photos by Marjaana Malkamäki

彼女が作品で重視する価値観とは、外観や似せることではなく、誰かと非常に具体的な遭遇をして、他の人をリアルなものとして時間をかけて理解していくことなのだ。

▲「VELI」 ©Liisa Hietanen Photos by Marjaana Malkamäki

作品の完成後は、地元の人々が見られるように図書館、レストラン、花屋、電器店など、公共の場所で展示。地域社会で作業することは彼女の活動の重要な部分を占めており、それ自身が身近にいる人々との対話につながるのだ。