パリのメンズウェアブランド「Homecore」
シャンゼリゼの新店舗のイメージは"色相環"を表現

▲©LAURENTCLEMENT

パリを拠点にメンズウェアを展開するHomecoreは、創設以来25年以上もフランスのストリートウェアを牽引するブランドである。

このたび同ブランドはパリのシャンゼリゼ通りに出店、店舗設計は同地に本拠を置く建築家 ステファン・マルカ(Stéphane Malka)が手がけることになった。

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このプロジェクトのインスピレーション源は、有名なスプレー缶「Krylon」とHomecoreの「Color Therapy(カラーセラピー)」と呼ばれるコンセプト。これはグラフィティへの敬意であり、こうした文化の根本的な姿勢にある「Peace, Love, Unity and Having Fun」という言葉への愛の宣言である。

7つのアーチがファサードを構成しており、これらは影を落としたように店内を横切る色の軸の元になるものだ。この開口部は、白い光をスペクトル色に分散させるニュートンのプリズムといえる。店内には色彩の空間が広がり、色相環を表現したものになる。

このプロジェクトは色相環の3次元的な表現であり、スペクトルという非物質的な空間に形を与えている。色彩はまさに材料として空間を構成するのだ。オランダの画家で建築家のテオ・ファン・ドゥースブルフ(Theo Van Doesburg)が言うように、「新しい建築では、空間と時間の中でその関係を表現する直接的な手段として、有機的に色彩を用いることができる」のだ。End