ストーンヘンジのブルーストーンはどこから来たか?
新研究で採取した場所を正確に特定

地質学者は長い間、イギリス南部の環状列石「ストーンヘンジ(Stonehenge)」にある、「ブルーストーン」とされる42個の小さな石がウェールズ西部ペンブルックシャーの「プレセリの丘(Preseli hills)」から来たものだと考えてきた。

このたびユニバーシティ・カレッジ・ロンドンなどの考古学者・地質学者のチームが新しい研究を発表、この石を採った2つの場所の正確な位置を特定し、いつ頃どのようにして運んできたのかがわかったという。もっとも大きな場所は、ストーンヘンジから180マイル(約289km)離れたプレセリの丘の北側斜面、「Carn Goedog」という露頭だ。

新しい研究によると、ブルーストーン露頭は天然の垂直柱で形成されており、柱のあいだにある接合部に木製のくさびを入れて、垂直に切り開くと岩面からきれいに取り出すことができるとのこと。

そして、ふたつの露頭の下には、端が縦に約1mもある人造の石と地表できた壇の遺跡が発見された。どうやらこの壇にブルーストーンの柱を乗せ、木製のそりで運び出したというわけだ。

また、この新発見から、ブルーストーンが海路でストーンヘンジに運ばれたという通説は疑問だとしている。採石場はプレセリの丘の北側にあるので、巨石はソールズベリー平原まで陸路で運べたはずだと研究者は推測している。End