日本出身のGoogle技術者がギネス更新
約31兆4000億桁の円周率を計算

▲岩尾エマはるかさん

「円周率の日」である2019年3月14日(木)、Googleのあるチームが円周率の計算でギネス世界記録を更新したと発表した。

この新記録を打ち立てたのは、日本出身で同社の技術者 岩尾エマはるかさん。Google Cloudを搭載した「Google Compute Engine」を使い、小数点以下約31兆4000億桁を計算した。この規模の円周率の計算にGoogle Cloudが使用されたのは初めてのことだそうだ。

岩尾さんが円周率に関心をもったのは12歳の時。大学では、かつてスーパーコンピューターを使った円周率計算の世界記録をもっていた、筑波大学の高橋大介教授に師事した。

今回の計算には「y-cruncher」というアプリケーションを 25 台の Google Cloud 仮想マシンで、121日間にわたって実施。円周率の計算では、非常に多くのストレージとメモリが必要で、この計算では、 170 テラバイトのデータが必要となった。これはアメリカ議会図書館の印刷物コレクション全体のデータ量に匹敵する大きさだそうだ。

もちろん、円周率は単なる数字の羅列ではなく、数学や物理学、工学などさまざまな科学分野でもっとも重要な定数とされ、今回の成果はこうした分野で活用されるだろう。End