隈研吾が手がける「日本平夢テラス」
法隆寺「夢殿」にヒントを得た八角形というジオメトリー

▲NIHONDAIRA YUME TERRACE © Kawasumi・Kobayashi Kenji Photograph Office

2018年にオープンした、富士山を望む名勝地・日本平山頂に建つ「日本平夢テラス」は、展望施設と1周約200mの空中回廊を備える建築だ。

設計を手がけた隈研吾建築都市設計事務所によれば、奈良・法隆寺「夢殿」にヒントを得たそうで、八角形というジオメトリーに挑戦したという。

▲NIHONDAIRA YUME TERRACE © Kawasumi・Kobayashi Kenji Photograph Office

▲NIHONDAIRA YUME TERRACE © Kawasumi・Kobayashi Kenji Photograph Office

▲NIHONDAIRA YUME TERRACE © Kawasumi・Kobayashi Kenji Photograph Office

そこで、東西南北という直交軸をベースにしながら、そこに斜線を持ち込むことによって、あらゆる方向にも拡張できる自由さを獲得。

富士山への正面性と、空中を回遊できる自由さとを両立させることができ、この地から富士山、清水港、三保の松原、伊豆半島、南アルプスと、360度のパノラマビューが楽しめるような施設になった。

材料には地元静岡県産のヒノキ材を使用。このユニークなジオメトリーに、木の枝のような複雑性を与え、外の富士山と呼応する、森のようなインテリアを創造したそうだ。End