NEWS | テクノロジー
2019.03.20 18:22
凸版印刷とTIS(ティーアイエス)は、少子高齢化や後継者不足といった社会課題を解決する技術開発の一環として、VRとARを組み合わせたいわゆる「XR」を使い、サイバー空間とフィジカル空間がリアルタイムで共有できる技術を共同開発したと発表した。
これにより、物理的には遠く離れた別の場所にいる人物があたかも同じ空間にいるかのような状況を作り出し、遠隔でのコミュニケーションが可能になるという。
たとえば観光施設でガイドが遠隔地から案内する場合、ガイドはヘッドマウントディスプレイを装着してコントローラーを操作し、サイバー空間のなかで来場者を案内できる。
一方、来場者は観光施設(フィジカル空間)で、ARキャラクターからガイドを受けることができ、タブレット端末やARデバイスのマイクを通じてリアルタイムで相互コミュニケーションが実現できるのだ。
実際、従来のVR空間を使った遠隔共有技術では、実作業を行うときにはヘッドマウントディスプレイを外して作業を行う必要があり、VR空間と実空間の行き来が煩雑であった。また、AR空間を使った遠隔共有では、双方が実際にいる場所の違いで作業に差異を生じ、空間共有を困難にしていた。
同技術は、遠隔地をVRとARを用いてシームレスにつなぐ機能により、これらの課題を解決することをねらいとしている。