シカゴ・オヘア国際空港の新ターミナル設計コンペで勝利した
建築家 ジーン・ギャングによる設計案

アメリカのシカゴ・オヘア国際空港で建設が予定されている新国際ターミナル・コンコースの設計コンペは、建築家 ジーン・ギャング(Jeanne Gang)のStudio Gangが率いるチーム「Studio ORD」が勝利を収めた。この85億ドル(約9,373億円)規模の拡張プロジェクトの着工は2023年を予定している。

分岐するシカゴ川の合流地点をイメージしたデザインで、中央ハブに3つのボリュームが集まる設計。オヘア空港の中心に、活気に満ちた新しいエリアが登場する。

効率性、ウェイファインディングシステム、接続性を高めるために滑らかに湾曲。3つのボリュームで構成されるが、ターミナルとコンコースが1つの建物にまとまっている。

「支流の合流地点」には、大きな「Oculus(「眼」の意味)」と呼ばれる、シカゴ市旗を模した六角形のガラス製天窓を設置、その下には緑のゾーンが広がる。

ボリュームを覆うのは、長スパンのスチール製トラスを使用したリズミカルなプリーツ状の屋根。そこを木材で囲うことで建物の曲線形を強調し、プリーツは自然光とエネルギー効率を最大にするために間隔をあけ、一定方向を向くように設計。

空間内では構造が乗客に優しく方向を案内してくれ、上空から見たときには、一目でシカゴ川の分岐を表す「Yシンボル」が到着する乗客を迎えてくれる。End