東京・南青山のスパイラルは、2019年6月19日（水）から6月30日（日）まで、テキスタイルデザイナー・陶芸家の石本藤雄による大規模個展「石本藤雄展 －マリメッコの花から陶の実へ－」を開催する。

石本は、世界中に多くのファンをもつフィンランドのライフスタイルブランド「マリメッコ」にて活躍。1974年からの32年間で400点を超えるデザインを生み出し、1989年から現在にいたるまで、同国の老舗陶器メーカー「アラビア」のアート・デパートメント・ソサエティに所属し、陶作品を制作。

布から陶へ性質が異なる素材を扱いながらも、石本の作品は一貫して、自身に根付く鮮やかで万華鏡的な世界と侘び寂びを感じさせる静謐な世界、この対照的とも言える世界観を行き来しながら、身近な自然に目を向け、素材の声、自身の内面と対話をしながらかたちづくられている。

▲《オオイヌノフグリ》（2018）©︎Chikako Harada/Fujiwo Ishimoto

▲《冬瓜》©︎Chikako Harada/Fujiwo Ishimoto

本展では、侘び寂びの世界観を最新作の「冬瓜」で表現するインスタレーションや、マリメッコより過去に販売された石本デザインのファブリックの数々を筒状に展示。テキスタイルの森を散策するかのように、石本の創作の幅が存分に楽しめる展覧会だ。