デュッセルドルフに建設中の複合ビル「Kö-Bogen II」
屋根とファサードにシデの生垣を植えて都市の緑を拡張

ドイツ・デュッセルドルフに建設中の商業ビルとオフィスビルからなる「Kö-Bogen II」。ingenhoven architectsがデザインするのは、屋根とファサードにシデの生垣と芝生を植えることで、デュッセルドルフ中心部に新しい緑の空間を広げようとする建築だ。

総面積は42000平米で、ショップやレストラン、オフィス、地域のレクリエーション施設など、多目的なスペースを提供。隣に建設される小さな三角形の建物とともに、5階建ての本館は谷のような姿をしている。

また、この建築は隣接するホーフガルテン公園の緑を都心にまで広げることを目指すもので、本館のファサードと高さ27mの傾斜した屋根はすべて緑で覆われている。豊かな植物は自然な冷却機能をもっているので、都心の熱効果を減らし、空気をきれいにして湿度を与えてくれる。

さらには、三角形の建物のスロープ状の屋根にも、隣の高層ビル「Dreischeibenhaus」に向かって10mの高さまで多くの植物を植え、その上で人々は休んだり、日光浴をしたり、リラックスすることができる。

この建物は、8kmにもおよぶシデの生垣として、その葉は一年中さまざまな色合いを見せてくれる「垂直公園」のようにも見えるのだ。End