LUO studioの新プロジェクト「9.639 — A Micro Office」
既存のワークスペース内に作られた小さなオフィスデザイン

どこの都市部でも地価は高いものだが、北京もその例外ではないようだ。LUO studioは、北京のグラフィック印刷会社のために小さなオフィスを設計した。

新プロジェクト「9.639 — A Micro Office」では、デジタル化による印刷量の激減に対応すべく、印刷業者であるクライアントは、既存のワークスペース内に新たにデザイン部門となる小さなオフィスを作ることを依頼。

そこで、現場の状況から、室内の片隅に新しいオフィスを設置。「印刷+デザイン」というサービスを提供する上で、顧客とグラフィックデザイナーとの対面コミュニケーションのために、2人用の最小のワークスペースを構築した。

奥行き1.53 m、幅0.9 m、面積1.377 m2のモジュラーユニットで、人間工学にもとづいて上部、底部、側面に適度な高さを設け、椅子、机、キャビネット、ライト、ソケットなどの作業に必要な基本要素を組み込んだ。

作業、会議、プレゼン、展示など、さまざまな使用方法を実現するために、限られたスペースに複数の変形可能な機能を持たせ、油圧式のロッドを使ってX型の構造を変形させる機構を導入。

外側は金属構造で、室内には暖かみのある木材を使用。ガラス張りで、透明で開放的な空間が実現した。断面の空間パターンはC字型で、木材、金属、ガラスのみを使用することで単純かつ明快な構造となり、組み立て、設置、移動が可能で、コンパクトな空間に仕上がっている。End