ハーグのテキスタイルデザイナー Nienke Hoogvliet
排水から抽出した染料による「KAUMERA KIMONO」を公開

オランダ・ハーグを拠点とするテキスタイルデザイナー Nienke Hoogvlietは、テキスタイル産業をよりサステナブルなものにすることを目標としている。

彼女がもっとも懸念するのは、染色の過程で発生する深刻な汚染だ。中国の河川の70%は染色工場からの廃水による化学物質で汚染されているともいわれる。化学物質はホルモンに影響を及ぼし、健康や環境に深刻な問題を引き起こすだろう。

そこで同氏は、廃水から得た新しい材料「Kaumera」が、こうした被害の減少にどれほど効果があるのかを調査することにした。

彼女の試みでは、この「Kaumera」は繊維への吸収が高く、使用する水が少なくて済み、よって汚染される水の量が少なくなることを発見。さらに、色を加えるのに彼女は廃水から抽出された2つの天然染料「Anammox」と「Vivianite」を使用した。

そして、同氏が作った「KAUMERA KIMONO」はファストファッションに対抗する取り組みとなる。着物は代々受け継がれ、大切にされるものだ。Kaumera、Anammox、Vivianiteを使って染色し、消費者が衣服について大切に考えてほしいと訴えている。End