NEWS | アート
2019.07.31 14:12
Zhestkov Studioを率いるロシアのビジュアルアーティスト、Maxim Zhestkovによる実験的なアートムービー「Computations」が公開されている。
これは遠い未来を予測した作品だそうで、この時代には、ラップトップやデバイスという不透明な「ブラックボックス」のなかで行われるコンピュータの計算が、私たちの現実の世界へと移行しているのだという。
そこで大胆に表現されるのは、青々としたダイナミックなシステムで、「小さなトランジスタの波打つネットワーク、あるいは計算する奇妙な有機体のようなもの」が描かれている。姿を変える形状は穏やかだが謎めいていて、スーパーコンピュータとシナプス構造の両方をイメージしているそうだ。
この作品の中心となる複雑なシステムは、完全に同期しながら揺れ動き、波打つ。何十億もの粒子で構成されているが、これらの粒子の総計以上のものが表現されている。構想されているのは、調和した運動や色彩のある照明を用いて視覚化し、計算し、伝達する機械なのだ。
粒子は上下に動いたり固まったりするが、華やかな身振りの裏側には、これを支配する秩序のようなものがある。その形は、建物のなかに巧みに収まり、空間のなかで動きながら、個々の小さな要素がひとつの全体となって優雅に現れるあり様を示している。