ドコモとシンメトリーが「5G×デジタルツイン」で
建築・土木業界の次世代の働き方を実現する共同実証実験を開始

▲Photo by Etienne Girardet on Unsplash

Symmetry Dimensions Inc.(シンメトリー)とNTTドコモは、日本HPと協力して、現実世界の空間情報・位置情報をもとに、サイバー空間内に現実世界を再現させる「デジタルツイン」を活用した、建築・土木業界の次世代の働き方を実現する共同実証実験を実施することに合意した。

この実験は、ドローンやレーザースキャナーで取得した大容量の点群データを、第5世代移動通信方式(5G)を通じて、「ドコモオープンイノベーションクラウドTM」上に収集、データの処理を行うことにより、サイバー空間上に現実世界の空間を再現するもの。

VR・ARで実寸かつ現実と同様の色や質感を立体的に再現、遠隔地にいても現場にいるかのような環境を実現する。測量技師などは、現場に行かなくてもこのサイバー空間上でデジタルツインを活用して何度でも調査・測量が可能、移動時間や再測量といった業務稼働を大幅に削減できるという。

これまで限定的であった現場のデータが飛躍的に増えることで、遠隔からの現場指揮や未来予測などにも活用でき、建築・土木業界全体で大幅な業務効率化が期待される。

今回の実験では、シンメトリーが開発した点群データを効率的に処理する画像処理エンジン、HPの高性能ワークステーション・高解像度ヘッドマウントディスプレイ、さらに高速・大容量、低遅延、多数の端末との接続を特長とするドコモの5Gを組み合わせるそうで、将来的にはエネルギーインフラの流れや交通インフラなどの情報を使って、サイバー空間上で事故予測・故障予測などを行い、現実空間以上の価値を持たせて革新的な働き方の実現を検討するとしている。End