廃棄物発電プラントの屋根がスキー場に!?
BIGが手がけたコペンハーゲンの「Amager Ressourcecenter」

デンマーク・コペンハーゲンにある「CopenHill」は、「Amager Bakke」という名前でも知られるスキー場だ。ゲレンデだけでなく、ハイキングやクライミングも楽しめるのだが、実はこのスキー場は、廃棄物発電プラントの屋上に作られた施設である。

2025年までに世界トップのカーボンニュートラル都市を目指しているコペンハーゲン。CopenHillは、隣接する築50年の廃棄物発電プラントに変わる「Amager Ressourcecenter」として、最新のテクノロジーを備えたごみ焼却・発電施設でもあり、さらにはサステナブルなレジャー施設や環境教育の場でもある、社会インフラをランドマークするプロジェクトだ。

ビャルケ・インゲルスが率いるBIGの設計では、機械装置を高さの順に配置することで、9,000m2のスキーゲレンデが生まれた。

▲©︎Bjarke Ingels Group

また、緑豊かな屋根は10,000m2を有し、標高85mの公園として微気候の変化や生物多様性のある景色が楽しめ、熱の吸収や微粒子の除去、雨水の流出を抑える機能も担う。

ファサードは、高さ1.2m、幅3.3mのアルミニウム製のレンガを積んだようなデザイン。そのあいだにあるガラス窓からは日光が施設内に差し込み、南西側にある大きな開口部は管理フロアの作業スペースを照らしてくれる。

もっとも高い85mのファサードは、世界でもっとも高い人工のクライミングウォールで、ゲレンデのふもとには誰でもくつろげるバーがあるそうだ。End