リヒャルト・ザッパーが1960年に手がけた
Lorenzの卓上時計「Static」が復刻

ドイツのプロダクトデザイナー リヒャルト・ザッパー(Richard Sapper、1932-2015)が1960年に手がけた、イタリア・Lorenz社の卓上時計「Static」がリローンチした。

同国では大戦中、タイマーとなる時計機構を内蔵した魚雷を生産していたという。しかし戦争が終わると魚雷も不要となり、同社の創業者 Tullio Bollettaは非常に安い価格で貨車一杯のこの時計を購入、卓上時計にしようと考えたそうだ。

サッパーは同氏からの依頼を受けたが、機構が非常に大きく、バッテリーも必要で、どうしてもサイズが大きくなってしまう問題に直面。そこから、後部が膨らんだ、円筒形で自立するデザインが生まれた。文字盤はサッパー自身がミラノのフリーマーケットで探し、戦闘機のコックピットにあるものを採用。

▲リヒャルト・ザッパー

「時間は、モノの価値を決めることができる数少ないもののうちの1つです」と語ったザッパー。このニューデザインの「Static」は、彼のコンセプトを体現するものとなっている。End