I.S.Tがミュンヘンのアウトドアスポーツ見本市に出展
PARTYが手がけたインスタレーションで製品を紹介

高機能複合材料などの研究開発・製造を手がける滋賀県大津市のI.S.Tは、ドイツ・ミュンヘンで先ごろ開催された世界最大級のアウトドアスポーツ見本市「ISPO MUNICH 2020」に出展。

今回、同社は高強度のポリイミド繊維「IMIDETEX®(イミドテックス)」とアスレジャーウェア向けのエアリー特殊素材「KARL KARL®(カール・カール)」を使った製品の展示とその新たな可能性について発表。

IMIDETEX®は、3.0GPaの高強度を実現し、連続使用可能温度は250℃を超えるスーパー繊維で、吸水率が低く(0.9%未満)、耐紫外線にも優れることから、従来のパラ系アラミド繊維では難しい過酷な環境下でのアウトドアやスポーツシーンなどさまざまな分野で使えるという。

一方、KARL KARL®は、糸の構造を大きく膨らませたことにより、ボリューム感があり、非常に軽く、柔らかい風合いを持つそうだ。

このISPO MUNICH 2020では、IMIDETEX®を縦方向に、KARL KARL®を横方向に張り巡らせて、立体的なグリッドとなる山型のインスタレーションを展開。本インスタレーションは、総合広告会社の新東通信、クリエイティブラボ PARTYらが手がけたもの。

ハンディタイプのARディスプレイをこのインスタレーションに向けると、険しい雪山を登る人やでこぼこした山道をトレッキングする人、あるいは悪天候のなかを進むヨットが登場。そして、こうした厳しい環境のなかで同社製品がどのように使われているのかを紹介してくれるのだ。

阪根利子社長は、この見本市に向けたインタビューで「私たちの目標は、イノベーションを通じてスポーツ産業に新しい可能性を切り開くことです」と語っている。このインスタレーションも、同氏のコメントを表すインパクトのあるものとなっている。End