フォルクスワーゲンがアフリカで農村向けの
電動モビリティプロジェクトが進行中

▲Volkswagen Group Innovation Centerのデザインディレクター Peter Wouda

米ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館で開催中のレム・コールハースが手がける展覧会「Countryside, The Future」では、フォルクスワーゲンが農村向けの先駆的な電動モビリティのプロジェクトを紹介している。

このプロジェクトでは、アフリカ向けに現地で組み立てられる電動トラクターを構想。小規模農業を進めて余裕のない農民の生産性を向上させつつ、サハラ以南のアフリカの電力供給やモビリティの状況も改善させる試みだ。

同社のイノベーション部門のアイデアをベースに、多分野からなるチームが電動トラクター研究を行っているそうで、地域向けにレンタルして村人や農民が共有し、購入する余裕のない人たちがトラクターを使用できるようになるという。

アフリカの豊富な太陽エネルギーを活用する仕組みで、クリーンエネルギーを無償で生産するソーラー充電ステーションを各地に配置。人々が集まる重要な社会空間である村の広場をイメージしたステーションになるそうだ。

また、サステナビリティや再利用可能なモジュール性を重視していて、バッテリーは少なくなれば交換して再び電源として使用可能。モジュール式のパーツを使えば、さまざまなプラウ(鋤)を搭載したトラクターができあがるし、井戸を掘るドリルにも人を運ぶ車にもなるとしている。End