Book&Designから、臼田捷治著の新刊書「〈美しい本〉の文化誌 装幀百十年の系譜」が発売された。

同書は、夏目漱石「吾輩は猫である」以降、約110年間に日本で刊行されてきた美しい本 350冊を振り返り、ブックデザインの変遷をまとめた一冊。

ベストセラーや話題になった装幀のほか、村上春樹「ノルウェイの森」など著者による装幀、恩知孝四郎や芹沢銈介など工芸家による装幀、文化人や編集者による装幀を紹介。書籍で使われてきた用紙や書体に至るまで、あらゆる角度から解説している。

著者の臼田氏は、「装幀時代」「現代装幀」「装幀列伝」「工作舎物語」などの著書があり、グラフィックデザインと現代装幀史、文字文化分野の編集協力および執筆活動に携わるスペシャリストだ。

日本の造本文化を支えてきた装幀家、著者、編集者らの仕事でたどる日本近代装幀史の決定版といえるだろう。四六判・上製本／336ページ（カラー16p＋モノクロ320p）で、価格は3,000円（税別）となっている。