建築スタジオSurman Westonがリノベーションした
1920年代、ロンドンのアパートメント

ロンドンのハイゲート地区には、1920年代に建てられたチューダー様式風の外観の「Makepeace Mansions」と呼ばれる住宅地があるそうで、そのアパートメント1室のリノベーションを建築スタジオ Surman Westonが手がけた。

クライアントはグラフィックデザイナーのカップルで、既存の建築を尊重しつつも、チャールズ・ホールデン(Charles Holden)が同時代にデザインしたアールデコの地下鉄駅を参照したという。

すべての部屋にアールデコ⾵の曲線のモチーフをあしらい、⾮常にコンパクトなキッチンにもオーク材のキャビネットに縦溝彫りを施すことで曲線を加えた。また、これに合わせてテラゾには木材を使い、大胆なブルーで仕上げている。

キッチンとリビングのあいだの壁にある丸窓が2つのスペースをつないでおり、すりガラスをはめ込んだオーク材のフレームは穏やかな風でもスムーズに回転するそうだ。

リビングの壁にある暖炉も修繕し、コンクリートとテラコッタを使った手作りによるアーチ型の飾りも施した。

バスルームの壁面には、建物の外⾯にみられるチューダー様式風のモノクロパターンをあしらうなど、クライアントとともに抽象的なデザインで包み込んでいる。End